5: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/07/21(火) 10:49:35.51 ID:7uNH2Jhi0
夕食前にみんながいる場所は大体決まっている。ラウンジにいるか部屋で休んでるか。
夕張さんなら艦首と繋がってる工廠にこもっていることが多い、というように。
厨房から近いのはラウンジなので先にそっちから見に行くと、潜水艦隊の四人が話してるのが聞こえてきた。
「さっきのやり取りはどういう意味なの? 難解すぎるわ」
「そうだよねー。私たちで言い換えてみるとね」
声をかけずに覗いてみると、はっちゃんとゴーヤちゃんが向き合ってイムヤちゃんとイクちゃんに何か説明しようとしている。
「ゴーヤ君にはオリョクルを司る新しい旗艦をやってくれ」
「そんなこと言って隙を作らせるのでちか!?」
「そうでもあるがぁぁっ!」
はっちゃんがゴーヤちゃんを背負い投げする。
危ない! と叫びそうになったけどゴーヤちゃんは綺麗に受け身を取っていた。
無茶するなぁ……ほっと胸をなで下ろす。
「見事だよ、ゴーヤ君。急速潜行し艤装のアンテナも折らなかった」
はっちゃんは言いながらゴーヤちゃんの手を取って立たせてあげる。
「旗艦の資格があると見た。夕張さんの婿殿にならんか?」
「婿!? 婿って何よ!?」
どう、とやり遂げた顔で語るはっちゃんにイムヤちゃんは頭を振る。
「やっぱり分からないわ。大体、序盤の膝で殴るからすでにおかしいのよ。膝は蹴るものでしょ」
「こらこら、押し付けないの」
冗談交じりに膝を押し付けにくるイムヤちゃんに、はっちゃんは意外と満更でもなさそうな笑い方をしてる。
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