22: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:06:25.37 ID:xlEOeA2b0
定時前、先ほど千川さんから預かった書類に目を通す。
外はどうやら曇りらしいが今にも降りだしそうだ、そう考えていると、ポツポツと降りだしてくる。
23: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:08:47.82 ID:xlEOeA2b0
当時、世話になっていた上司から頼まれて仕方なく新規部署のアイドル部門に配属になった。
どうせ雑用係だなんだと押し付けられるものだと後悔していたが、後で説明を受けた時に自分の役職がプロデューサーだと聞かされた時はそれより遥かに絶望したものだ。
24: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:13:04.41 ID:xlEOeA2b0
あぁ、やってしまった、やはり安請け合いなどするものではなかったのだ。
しかしもう逃げることは許されない。
25: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:16:05.02 ID:xlEOeA2b0
各々の顔を見ると、貰ったプロフィール写真より幾分か緊張した面持ちなのが見てわかる。
自己紹介を済ませ、いくつかの確認事項やこれからの活動内容について話した。
26: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:18:29.56 ID:xlEOeA2b0
「はいっ!あのっ!デビューはいつできますか!?」
「現在企画中です」
27: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:20:26.81 ID:xlEOeA2b0
それを見て隣の二人はクスクス笑い、大丈夫だと励ます、そして右隣に座っていた真面目そうな少女がさらに声をかけた。
「私達は大手の346プロに選ばれたのよ?絶対デビューできるし絶対に売れる、でも私達自身もスキルアップをしないといけないから今はレッスンをこなすしかないのよ、でしょ?プロデューサー?」
28: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:24:45.34 ID:xlEOeA2b0
今度は三人の中で一番大人しそうな雰囲気のメガネをかけた少女が遠慮がちに手を挙げた。
「なんでしょう?」
29: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:26:20.15 ID:xlEOeA2b0
「そうですね………笑顔でしょうか」
「笑顔ですか?」
30: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:28:46.56 ID:xlEOeA2b0
そうすると最初に質問した少女とその右隣の少女が。
「アタシっ!笑顔なら自信あります!小学校時代の通信簿にも笑顔が素敵って書かれてて…」
31: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:30:21.85 ID:xlEOeA2b0
彼女達との顔合わせから数ヶ月が経っただろうか
厳しいレッスンをこなし、営業を続けていくうちに
三人のユニットデビュー、CDデビューと急がしい日々が過ぎていった。
32: ◆JCVY1kM2us[saga]
2015/07/23(木) 19:32:38.34 ID:xlEOeA2b0
「あの…ですから自分は」
「まぁまぁ、詳しい話は交番でゆっくり聞きますから」
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