過去ログ - 藍子「茜色に染まる帰り道」
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19: ◆8dLnQgHb2qlg[saga]
2015/07/25(土) 01:28:05.73 ID:qmzFL8mx0

 それほど待つこともなく私の分も受け取って、すぐ近くのベンチに座った。
 鞄を脇に置いて、スプーンでアイスを少し掬う。

「お、これ美味いな。そっちは……言うまでもないか」

 プロデューサーさんの口にも合ったみたい。
 おいしいのはわかるんだけど……

「そんなに一口で食べたらすぐになくなりますよ?」

 一口でクレープを包む紙からはみ出したところを半分食べていた。

「ちまちま食べるものでもないだろ、クレープって。早くしないと溶けるし」

「それはそうですけど……」

 上の方を小さくかじる。
 うん、いろんな種類のチョコが使われていて、甘くておいしい。

「藍子だっていつも一気に食べるだろ?大差ないと思うけど」

「私は一応味わってから食べてます!……わかりましたよ、もう」

 次は包装からクレープを押し出して、大きくかじる。
 確かにおしとやかに少しずつ食べようとしてもだいたい失敗するけど、たまにはうまくいくことだってあるんだから。

「……早く食べないと溶けちゃいますからねっ」

 笑いを噛み殺しているプロデューサーさんを横目で睨んで、また一口。



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