過去ログ - 藍子「この幸せをいつまでも」
1- 20
1:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:15:25.47 ID:Jq0UAKSp0
7月25日は担当アイドルである高森藍子ちゃんの誕生日ということで、SSというものを書いてみようと思います。私の考える高森藍子のイメージとみなさんのイメージが乖離している場合もあるかもしれませんが、その点はお許しください。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:18:28.99 ID:Jq0UAKSp0
「はじめまして、プロデューサーさん、ファンのみなさんが優しい気持ちになれるような、微笑んでくれるようなアイドルを目指したいと思っているんです。よろしくお願いしますねっ。」

これは、プロデューサーさんと初めて会った時の、最初の一言。この言葉をあの人に伝えてから、もう一年が経とうとしています。

この一年は、平凡だった私の人生を目まぐるしく変えていきました。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:20:07.97 ID:Jq0UAKSp0
それまでの私は、家族がいて、友達がいて、公園をお散歩している時に出会う、近所のおじいさん、おばあさんがいる。そんな小さな世界で、皆が笑顔で――幸せでいてくれれば、私も笑顔に、幸せになれたんです。

だけど、あの人と仲間たちが、もっと大きな世界を教えてくれました。そこは、キラキラと輝く、その場にいる人の全てが笑顔になれる素敵な世界――。



4:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:21:17.58 ID:Jq0UAKSp0
「おーい。あーちゃんやーい」

「きゃっ……!!」

突然かけられた声に、思わず驚いてしまいました。気がつけば、目の前には未央ちゃんがいて、私の顔を心配そうにのぞき込んでいます。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:23:16.36 ID:Jq0UAKSp0
「まっ、自分のバースデーライブも兼ねてるとなったら、緊張しちゃうのもわかるかな?」

……そうなんです。今日はポジティブパッションのライブというだけでなく、私のバースデーイベントも兼ねていて、このイベントに合わせて事務所にもたくさんのプレゼントやバースデーカードが送られてきました。

「もちろん嬉しい気持ちが一番強いんですけど、いただいたものに見合うだけの笑顔を、私はみなさんに返せるのかなって、ちょっとだけ不安になっちゃって……」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:24:32.64 ID:Jq0UAKSp0
確かに、茜ちゃんと未央ちゃんの言う通りです。私はファンのみなさんを笑顔にしたい。そのためには、緊張や不安に負けてなんていられません。たくさんのものをいただけるということは、ファンのみなさんが私たちにそれだけ期待してくれているということ。つまり、私たちに対する信頼の証です。私たちのことをずっと応援し続けてくれたみなさんを信じないで、何を信じると言うのでしょう。

最初から、何も不安に思うことなんてなかったんです。未央ちゃんと茜ちゃんが側にいて、ファンの皆さんとあの人が信じてくれるなら――。

控室に、控えめなノックの音が響きます。きっと、あの人が来たのでしょう。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:28:28.91 ID:Jq0UAKSp0
「アイアイサー!! この未央ちゃんに任せておきたまえ!!」

「全開で行きますよー!! ボンバァァァァァァッ!!!」

「はいっ、みなさんを笑顔にしてきますっ」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:30:13.30 ID:Jq0UAKSp0
差し出した手に、すぐに二つの手が重ねられました。

「なーに水臭いこと言ってんの!! ちょっとと言わず、どーんと持って行きなって!!」

「このやり取り、青春ですね!! 熱血ですね!! ボンバァァァァァァッ!!!」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:32:32.31 ID:Jq0UAKSp0
「燃やせ友情! パッションはミツボシ☆☆★――」

最初の曲は、未央ちゃんの『ミツボシ☆☆★』。軽快なテンポで、会場のみなさんの心をつかみます。スポットライトに照らされてステージの上を踊る未央ちゃんは、本当のお星さまみたいです。

「楽しくなくちゃダメよ グッタリはまだ早い――」
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:34:08.77 ID:Jq0UAKSp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

以前、まだ『ポジティブパッション』を結成して間もないころに、プロデューサーさんに聞いたことがあるんです。

――「私がいてもいいんですか?」って。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:35:45.47 ID:Jq0UAKSp0
「『太陽』と『お日様』って、一緒じゃないんですか?」

私の疑問に、プロデューサーさんは首を横に振ります。

「全然違う。『太陽』はギラギラとみんなを照らす――そこに手加減はない。照らされてる側が火傷しても、お構いなしに熱を発し続ける。だけど、『お日様』はやさしくみんなを照らす――やさしく、包み込むように」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:37:07.33 ID:Jq0UAKSp0
「もちろん、そういうユニットが必要な場面もある。複数のユニットが参加するような大きなライブだと、火付け役としては最適だしな。逆に、時間の短いミニライブでもいいだろう。だけど、単体のユニットで大きなライブを開く時には、やっぱりその懸念は消えないんだ」

「……」

「だから、『ポジティブパッション』にはお前が必要なんだよ。藍子は盛り上がる中でも視野を狭めず、冷静に立ちまわれるからな」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:38:31.76 ID:Jq0UAKSp0


――今、私はプロデューサーさんの言葉の意味を実感しています。

『ミツボシ☆☆★』と『熱血少女A』からアップテンポな曲が続いたことで、ファンのみなさんの中には、疲れで表情が曇っている人もいるようでした。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:39:56.52 ID:Jq0UAKSp0
さっきの歓声が嘘のように、会場が静まり返ります。未央ちゃんと茜ちゃんも、真剣な表情で、私の言葉を聞いてくれています。

「――私は、その役目を果たせていますか? みなさんをやさしく照らして、癒すことが……笑顔にすることができていますか?」

一瞬の静寂。そしてその直後に起こる、今日一番の歓声。未央ちゃんと茜ちゃんも、勢いよく私に抱きついてくれました。舞台袖に目をやると、プロデューサーさんが笑顔で親指を立てています。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:40:43.22 ID:Jq0UAKSp0
ファンのみなさんに笑顔と幸せを届けたい――。
それが私の願いで、私の幸せ。
だから、私は今、とても幸せです。

――どうか、この幸せがいつまでも続きますように。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/07/25(土) 14:41:35.38 ID:Jq0UAKSp0
以上で終了となります。

ありがとうございました


17:名無しNIPPER[sage]
2015/07/25(土) 15:02:47.87 ID:O5I9ZVAz0
乙。
太陽とお日様の違いやポジパでの藍子の役割といい藍子の癒しイメージが良く表現できてて良かった


17Res/12.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice