過去ログ - 男「夏の通り雨、神社にて」
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18:名無しNIPPER[ saga]
2015/07/29(水) 17:13:08.33 ID:iBbZOZDx0
男「ああ、そろそろ花火か」

女「男さん、その」

男「?」

女「せっかく来たのに失礼ですが……神社に戻りませんか?」

男「? 女さんが良いなら……」

女「ありがとうございます、ではりんご飴をなめながら行きましょう」

男「はい」テクテク

女「この赤いのは砂糖ですか? 甘いですね」

男「あー、それ触るとべたべたになるんですよね」

女「あら、気を付けないと」

男「確か砂糖と水を火にかけて、食紅か何かで色を付けたような気が」

女「そうなのですか」シャクッ

男「……着きましたよ」

女「ですね……ここなら」

……パンッ! パパンッ!!

男「おぉー! 花火がとてもよく見えますね!」

女「でしょう? この景色が見れるのは私と男さんだけです」

男「それは嬉しいですね……こんな綺麗な空で見る花火なんて初めてです」

女「今までずっと一人で見ていたのですが……最期に男さんと見れて良かったです」ニコ

男「……見るだけでいいんですか?」

女「え?」

男「閃光花火を持ってきたんです。マッチはどこだ……あった」ゴソゴソ

男「はい、行きますよ」シュッ

ヂ……ヂヂヂ……

パチッ……パチ……パチ……パチチチチチチ……

女「綺麗……」

男「今は火が噴きだす噴き出し花火と言うのもありますが、やはりこちらの方が風情がありますね……あ、足元気を付けて下さい」

女「……あ、火の玉が」プツッ

男「この儚さもまた良いですよね、次はどちらが長く持つか勝負しますか?」

女「ふふ、負けませんよ?」


男「ふっ……」ドヤァ

女「ああ、負けてしまいました……後少しだったのに」

パァン……パパパァン……パパパパ……

男「あちらの花火も終盤ですね、最後の特大花火、今年は何色かな?」

女「……男さん、ありがとうございます」

男「どうしたんですか、急に?」

女「ずっと一人でこの景色を見てきました」

女「お祭りの楽しそうな声も、綺麗な花火も……」

女「こんなに楽しい夏は初めて。貴方が来てくれて、本当に良かったです……!」ニコ

ドクン

男「……女さん」

女「……?」


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