過去ログ - 提督「降りしきる>>1の中で>>1と>>1つ」【安価】
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名無しNIPPER
[saga]
2015/08/01(土) 20:40:10.35 ID:WOfLjiaL0
いつの間にか夕立は晴れており、夕の赤さが差していた。夕立は慌てて逃げるように立ち上がり、賽銭箱に干してある制服を引っつかんだ。パンツをどうするか迷ったようだったが「ご利益はあったっぽい」と言って納得していた。本当にご利益があったのか、それとも自己を納得させるための事後評価なのかは提督にはわからない。
夕立が去ったと思えば、その途端に夕立は逃げ去ろうとする。今までの夕立の中での夕立との甘い時間は夢だったのではないかと思った。
「なあ、夕立は俺のことを愛しているのか」「わからないっぽい」「じゃあ、俺は夕立のことを愛しているのか」「わからないっぽい」
「提督さんは夕立のことを愛しているっぽい?」「わからん」「じゃあ、夕立は提督さんのことを愛しているっぽい?」「わからん」
沈黙。沈黙。沈黙。どちらかが吹き出す。どちらかが釣られる。笑い合う。そうだった、そうだったと笑い合う。提督と夕立のどちらも夕立の雨宿りに理由なんてなかったのだ。
提督と夕立の関係には何の意味もなかった、強いて言うなら意味のないことに意味があった。偶然や必然、瞬間や永遠、愛すや愛さないなどといったものに何の区分もなかったのだ。全てはそこにあった。矛盾があるといえども、それは考える人の理論だ。提督と夕立の関係には通用しない。
そんな関係はありうるのか。提督と夕立はよく答えることはできない。どちらも理解していないのだ。しかし、まあそんな関係であるところの関係には、提督も夕立も充実を覚えていた。
おわり
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