145:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/03(月) 01:01:06.82 ID:DnqfYCMQ0
みんなが信じられないとばかりに弘世さんを見た。
私もまた信じられない。
何よりも弘世さん自身が信じられなそうにしていて、私はそれが不思議だった。
照「嘘!菫がそんな――」
一番の親友である照さんは鬼のように否定する。
私ももし咲さんが疑われたら――
和「証拠があります」
私は痛くなる胸を押さえて言う。
和「まずその犯行が行われたとする証拠。これは警察で鑑定されれば……というのは明かりの電源スイッチのところ、ここに血が少しついていたんです」
また玄さんの人差し指はわずかに赤かった。
和「第二に決定的なのは、大星さんとその手に握られていた髪の毛です」
と私はその髪の毛を見せる。これは握られているのを咲さんも見ている。
和「思うに――大星さんはあなたを見ている。外で、大星さんを連れ去るあなたをね。あのときあなたが外にいたのは十分」
和「もしも大星さんが完全に寝てるならもっと早く大星さんを地下へ運べたんじゃないですか?結局大星さんは起きていてあなたは眠らせるのにすこしてまどう。結果十分」
正直テレビ朝日のようなことを言っていて恥ずかしかったのですが、それもどうでもいいのです。
肝心なことは、大星さんが見ているか、どうか。
見ていれば、それでおしまい。起きるのを待つだけ。
見ていなければ、それもおしまいです。バッドエンド。というのも確証がなくなりますから、疑いだけに終わります。
和「どうですか?弘世さん」
もし――弘世さんが否定すれば後者で、弘世さんが肯定すれば前者だった。
何故なら弘世さんは聡い人ですから。
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