90:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:12:48.94 ID:5uQHH2Qt0
穏乃「さっき何だか下が騒ぎになってたみたいで、少しこっちも事情があって遅れちゃったんですけど……すみませんでした。ところで一体何があったんですか?」
何だか穏乃の言うことには違和感を覚えた。
どうして何が起きたのか、大星さんのこととかを知らないんでしょう。
91:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:16:01.69 ID:5uQHH2Qt0
誰かが何かを言う前に末原さんはもう二階に駆け出していた。部長と智葉さんはそれに続いて……そして私たちは混乱しながらもついていった。
二階に上がると、まず見えたのは憧たちの部屋に入る末原さんたちの姿だった。
憧は何やらうしろで言っていたが、私は気にせずに追って入った。
92:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:18:07.42 ID:5uQHH2Qt0
どうやらこの部屋には愛宕さんはいないらしく、末原さんは諦めて部屋を出ていく。
私たちが追いかけると、末原さんは次に隣の部屋(一番奥の部長たちの部屋じゃなく、奥から三番目の部屋で、そこは末原さんたちの部屋だった)に入っていった。
私たちも続いて部屋に入った。しかし私たちはすぐに異常に気付いて、立ち止まった。
93:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:20:38.51 ID:5uQHH2Qt0
いよいよ例の疑いは確実なものになる。
部長は黙って末原さんの横を通る。末原は肩が当たった衝撃でそのまま地べたに座り込んでしまいました。まるで無力な少女のように。
そして障害物のなくし全貌が見えた部屋の中、ベッドの上で愛宕さんが力なく死んでいた。
94:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:28:39.87 ID:5uQHH2Qt0
10
私たちはまた談話室に集まっていた。流石にまた人が死んだと言うこともあり、憧たちも一緒にいた。
話は当然愛宕さんのことだった。愛宕さんは……胸を何度か刺されて死んでいた。
95:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:33:20.12 ID:5uQHH2Qt0
咲「ま、待ってよ。まだ誰かが殺したって決まった訳じゃ――」
憧「ふう……もういい加減認めなよ。二人だよ?二人偶然やられたっていうの?」
照「咲、現実を見よう」
96:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:34:54.45 ID:5uQHH2Qt0
恭子「……そうか?
本当は玄ちゃんのこと嫌ってたとも考えられる。私はな、憧、あんたが疑わしいんや」
末原さんはさきほどから人形のように脱力していましたが、ふと憎悪の眼差しでそう言った。
97:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:38:21.17 ID:5uQHH2Qt0
私は末原さんもまた悪い感情で思考が歪められているように感じた。
つまり……猜疑心や憎悪で、ある突飛で根拠のない考えが浮かんだとき、何故だかそれが正しいと、根拠もないのに普遍的に正しいと決め込んでしまう、そんな心理状態にあるように思えます。
二人は間も無く言い争いをしかけました。
98:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:40:30.23 ID:5uQHH2Qt0
菫「やめるんだ、二人とも。冷静じゃないのは自分でも分かってるんじゃないか?」
口を開けかけたとき、弘世さんは毅然とした態度で言った。
私は心なし気が抜けた思いになりました。
99:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:42:29.26 ID:5uQHH2Qt0
菫「……その場合とは違うが、私だってつらいんだ」
弘世さんはそう言って目を伏せた。
大星さんはまだ見つかっていない。この大雪の中でそれが意味するのは……。
100:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:44:32.43 ID:5uQHH2Qt0
久「私が疑わしいのは分かる」
部長は確固たる意思の伴った表情で切り出した。
皆はつらそうに部長に目をうつす。
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