93:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:20:38.51 ID:5uQHH2Qt0
いよいよ例の疑いは確実なものになる。
部長は黙って末原さんの横を通る。末原は肩が当たった衝撃でそのまま地べたに座り込んでしまいました。まるで無力な少女のように。
そして障害物のなくし全貌が見えた部屋の中、ベッドの上で愛宕さんが力なく死んでいた。
94:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:28:39.87 ID:5uQHH2Qt0
10
私たちはまた談話室に集まっていた。流石にまた人が死んだと言うこともあり、憧たちも一緒にいた。
話は当然愛宕さんのことだった。愛宕さんは……胸を何度か刺されて死んでいた。
95:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:33:20.12 ID:5uQHH2Qt0
咲「ま、待ってよ。まだ誰かが殺したって決まった訳じゃ――」
憧「ふう……もういい加減認めなよ。二人だよ?二人偶然やられたっていうの?」
照「咲、現実を見よう」
96:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:34:54.45 ID:5uQHH2Qt0
恭子「……そうか?
本当は玄ちゃんのこと嫌ってたとも考えられる。私はな、憧、あんたが疑わしいんや」
末原さんはさきほどから人形のように脱力していましたが、ふと憎悪の眼差しでそう言った。
97:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:38:21.17 ID:5uQHH2Qt0
私は末原さんもまた悪い感情で思考が歪められているように感じた。
つまり……猜疑心や憎悪で、ある突飛で根拠のない考えが浮かんだとき、何故だかそれが正しいと、根拠もないのに普遍的に正しいと決め込んでしまう、そんな心理状態にあるように思えます。
二人は間も無く言い争いをしかけました。
98:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:40:30.23 ID:5uQHH2Qt0
菫「やめるんだ、二人とも。冷静じゃないのは自分でも分かってるんじゃないか?」
口を開けかけたとき、弘世さんは毅然とした態度で言った。
私は心なし気が抜けた思いになりました。
99:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:42:29.26 ID:5uQHH2Qt0
菫「……その場合とは違うが、私だってつらいんだ」
弘世さんはそう言って目を伏せた。
大星さんはまだ見つかっていない。この大雪の中でそれが意味するのは……。
100:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:44:32.43 ID:5uQHH2Qt0
久「私が疑わしいのは分かる」
部長は確固たる意思の伴った表情で切り出した。
皆はつらそうに部長に目をうつす。
101:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:47:06.33 ID:5uQHH2Qt0
咲さんは全く部長が犯人である可能性を排除したことを言う。
それはこの一年、部活で培った信頼の証だった。
私自身も部長のことを全く疑ってはいませんでした。
102:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 19:48:39.83 ID:5uQHH2Qt0
憧「え?」
憧は呆気にとられたような表情をした。
久「何度でも言う。あなたのせいじゃない。だって全部仕方のないことだわ」
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