過去ログ - 一ノ瀬志希「存在の耐えられない軽さ」【R-18】
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2: ◆Freege5emM[saga]
2015/08/02(日) 21:42:12.89 ID:J1V0Ousco

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だが重さは本当に恐ろしいことで、軽さは素晴らしいことであろうか?

その重々しい荷物はわれわれをこなごなにし、
われわれはその下敷きになり、地面にと押さえつけられる。

しかし、あらゆる時代の恋愛詩においても女は男の身体という重荷に耐えることに憧れる。
もっとも重い荷物というものはすなわち、同時にもっとも充実した人生の姿なのである。

重荷が重ければ重いほど、われわれの人生は地面に近くなり、
いっそう現実的なものとなり、より真実味を帯びてくる。



それに反して重荷がまったく欠けていると、人間は空気より軽くなり、空中に舞い上がり、
地面や、地上の存在から遠ざかり、半ば現実感を失い、その動きは自由であると同様に無意味になる。


(ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』第T部)



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