過去ログ - 犬勇者「わんわんお!」
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119: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2016/01/15(金) 06:34:22.86 ID:/aoxDJVuo

犬勇者「―――――……って、感じだ。だから、ぶっちゃけ今話せて……すげぇ、嬉しい」

そう、本当に嬉しい。犬になってから長い間、人と話した事はなかった。
身近に呪術師がいながらも、意思疎通の出来ない状況は正しく孤独だったと言える。

呪術師「……ごめん、気づいてあげれなくて」

犬勇者「いや、いやいや、しょうがねえって。俺がゴリラにでも変えられてたら別よ? 文字でも書けるんだけどさ」
「ぶっちゃけ犬じゃね……それに、犬だから呪術師に出会えたみたいなもんだし―――ま、まあ、結果オーライ!?」

急に気恥ずかしさが増してきやがった。落ち込み、瞳を潤ませている呪術師を見ていると、どうにも落ち着かない。

呪術師「……でも、だとしたら、あの三人は……? 魔王が、生かす道理なんて」

犬勇者「そうだけどさあ……? でも、魔王はこの戦争をお遊びって感じで楽しんでた」
「だから……もしかしたら、希望を人類に持たせる事で、まだこの戦争を楽しみたいとか……?」

呪術師「……何にせよ、三人が目覚めるのを待つしかない。それよりも気になるのは、勇者を犬に変えた女……魔女?」

犬勇者「あぁ、アイツな。四天王は俺らは倒したから、アイツは多分それ以上の側近って感じだった」
「実力的にも魔王に次いで……って感じか? 幹部級なのは間違いない……マジで、厄介だわ……」

呪術師の顔が曇る。少し、思案して彼女は言い難そうに言葉を絞り出す。

呪術師「もしかしたら、私を罠にハメたのも……その、魔女かもしれない」

犬勇者「えっ!? アイツを見たのか?」

呪術師「私の呪術を簡単に解呪したし、顔はよく見えなかったけど……とにかく、呪術を操る女だった」
「勇者を犬に変える程の呪術を使うなら、その魔女しか考えられない。この、本を作れるのも……魔女、くらい」


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