44: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/09(日) 11:28:43.86 ID:3Ri8fxGZo
――王城内・謁見の間
王「よく来てくれた……呪術師よ」
呪術師「……お久しぶり、です」
始まりの日、謁見した場所で俺は再び王に謁見している。
とはいえ今回は犬で……王は、呪術師のペット程度にしか俺を見ていないだろうけど。
王「皆のもの、ちーっとばかりワシと呪術師……あと、彼女のペットだけにしてくれんかの」
王の発言に、ザワつく兵士達。口々に危険だとかを口走りやがる。
なんだかイライラする。呪術師が何かしたのだろうか……してない、だろうに……。
王「二度は言わぬ。そちら……二度、王に同じ言葉を紡がすのか」
その一言に近衛兵から大臣に至るまでが、顔面を蒼白にして謁見の間を出て行く。
俺が謁見した時はニコニコしたおっさんだと思っていたが、どうやら怖い顔も出来るらしいな。
呪術師「……良い、のですか」
王「良い。ワシはそなたを信頼しておるからの。勇者パーティの解呪に入る前に……少し、話をせんかの」
呪術師「ですが、妹が……」
王「うむ、だが生命に別状はあるまい。少しで良い……ワシには、そなたに会いに行く事が出来んからの……」
犬勇者(ん? 呪術師の事、やけに目にかけてるんだな……初対面、じゃないのか)
呪術師「分かりました。では、少しだけ―――……はあ、お久しぶり、父上」
…………ふぁっ!?
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