95: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/28(金) 03:46:55.00 ID:bXvlyvW5o
お頭「俺の、俺の手が、俺の手があああああああ!!」
無様に、床に尻もちをついてやがる。俺は、牙が折れるかと思うくらい噛み締めた剣を―――。
犬勇者「……………がああああああ!」
一閃。男の首を断つ様に、走り抜ける。
お頭「………………ぁ」
ごろん、と首が落ちた。勢い良く血しぶきが飛び散り、俺の白い身体を赤く染める。
こんなにも頭に血が昇ったのは、魔王戦以来かもしれないな―――そんな事を、辺りを見回しながら思った。
犬勇者(……ちっ、反吐が出る。呪術師、呪術師は……っ!)
銜えていた剣を吐き出して、俺は呪術師の下に駆ける。
呪術師は何が起きたのか分からない、と言った眼で……俺を見ていた。
呪術師「………にゃん」
涙、が見えた。クソ、こりゃ最悪の場合が当たってたのか……?
ビリビリに破かれた衣類を見て、俺はどうしようもなく絶望を感じた。
あんな、あんな汚いヤツらに―――もっと、早く、来ていたら……。
犬勇者「ごめん……呪術師……っ!」
わおん、と雄叫びを上げる――――……上げる?
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