過去ログ - 涙目で熱い吐息を漏らす姉が弟に抱かれる話
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77: ◆LRJytAPfz.[saga]
2015/08/10(月) 21:46:55.94 ID:jEUBPymZO

それから僕らは診療所の表に備えられた古いベンチに座り、この旅の理由や経緯を話した。

女の子は「うん」「がんばったのにね」と相槌を返しながら慰めてくれた。


「婆ちゃん家、辿り着きたかったよ」

「歩いてならあと一時間半くらいかな」

「…ここまで車で連れてきてもらったから、もう反則なんだけどね」


結局全ての目論見は崩れた。

やっぱり僕ら姉弟は、まだ大人の庇護を受けなければ遠い地に着く事などできない。

僕と姉ちゃんが他人になる事は防ぎようが無い、それは最初から解っていた通りだった。

女の子と話す内、僕はやっとそれらに対して諦めがついたような気がした。


「ごめん、もう休むよ。やっぱり僕も疲れちゃった」

「うん、おやすみ」


立ち上がり、少しその高さを落とした月を見上げて、もう一度視線を戻すと女の子は診療所の玄関の前にいた。

そして彼女は最後に思いがけない一言を寄越したんだ。


「離れても家族だよ」


それは僕らが、婆ちゃんに言って欲しいと願った言葉だった。


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