過去ログ - 万里花を愛でるニセコイSS「ハリコミ」
1- 20
7:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:26:44.08 ID:X2fAk2+b0
「しかしさっきのアンパンは美味かったなー。橘の料理の腕前にはホント脱帽だぜ」
「そんな、楽様こそ。昨日のお弁当はとっても美味しかったですわ」

張り込みといっても犯人が現れなければすることは特にない。
暇を持て余す二人は、毎日交互に料理とお弁当を作りあっていたのだった。
以下略



8:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:27:35.94 ID:X2fAk2+b0
「そうですわ!」
いいことを思いついた、とばかりにくるりと頭を回転させて、楽の顔を上目に見ながら万里花が言う。

「ハンバーグにしましょう! 今日、パンの生地をこねていて思ったのです。楽様と一緒に作ったらきっと楽しいに違いないですわ」
「ハンバーグか。たまにはいいかもな」
以下略



9:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:28:34.62 ID:X2fAk2+b0
午前1時。相変わらず異常なし。
眠い目をこすりながら、万里花が望遠鏡の覗き込んでいる。

「そろそろ寝た方がいいんじゃないか? 後は俺が見てるからさ」
元気そうに見えて、万里花は実は身体が弱いだけに、無理をさせるわけにはいかない。
以下略



10:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:29:20.99 ID:X2fAk2+b0
「ん?」
ふと気がつくと、隠れ家の窓に明かりが灯っていた。
警察は自分たちも含め距離をとって見張っているはずだから、これはつまり――。

「お、おい、橘、犯人が戻って――って」
以下略



11:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:31:04.60 ID:X2fAk2+b0


「むにゃ……うう、朝……?」
寝ぼけた声を上げながら、万里花が目を覚ましたのは布団の上。
目の前には、愛しい彼の寝顔。
以下略



12:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:31:35.44 ID:X2fAk2+b0
「あっ!」
しょんぼりしていた万里花が突然大声を上げる。

「こ、今度は何だ?」
「事件が解決したということは、この張り込みもおしまいですか?」
以下略



13:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:32:01.21 ID:X2fAk2+b0
目いっぱいに涙を溜めた悲しげな表情で、俯き加減に楽を見つめる万里花。
いつだって一生懸命で、いっだって真っ直ぐに楽を想い続ける女の子。
すっかり夫婦気分でいたけれど、自分はその想いに何一つ応えていなことを楽は思い出した。

「……ハンバーグなら、俺んちで作ればいいだろ」
以下略



14:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:33:23.53 ID:X2fAk2+b0

「あ、そうですわ」
すりすりしていた頬を離し、万里花が言う。

「楽様、朝ご飯にします? それとも昨日お風呂に入れなかった分、先にシャワーにします?」
以下略



15:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:34:01.44 ID:X2fAk2+b0



抱き合いながら眠る二人。
そんな姿を、向かいのビルから本田忍は双眼鏡のレンズ越しに監視していた。
以下略



16:名無しNIPPER
2015/08/07(金) 00:38:43.82 ID:X2fAk2+b0
おしまい


17:名無しNIPPER[sage]
2015/08/07(金) 00:43:24.69 ID:fvB6mNTBo
乙です


19Res/13.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice