過去ログ - (モバマスSS)「私のおとぎ話」
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8: ◆stww/BS79E[sage saga]
2015/08/09(日) 01:25:47.39 ID:im4Oexc40
5、臆病だったライオン?

 その日は、少しじめじめした日でした…。
女の子はレッスンを午前で終わらせるとプロデューサーと一緒に出掛けます。

場所は、地下に入っていくライブハウス
プロデューサーと一緒に関係者用の入口から入り、奥に進みます。

そして、少し進んだ場所に控室がありました。
プロデューサーがノックをして部屋に入って行きます。
女の子も遅れないように付いて行きました。

部屋の中には、見知らぬ男の人と女の子が居ました。
その女の子は、綺麗な銀髪に黒くちょっと怖い衣装を身に纏っていて、
右目の周りにピンク色でハートの化粧がされていました。

これからライブを行うのは、その女の子で、
男の人が女の子のプロデューサーさんだと教えてもらいました。

「おはよう…ございます……」
女の子は2人に挨拶をしてみました。

「フヒ…おはようございます…」
銀色の子も挨拶を少しぎこちなく返してくれました。

女の子はプロデューサー以外にも挨拶が出来たことに少し嬉しくなりました。

プロデューサーがライブ前の2人に見学に来たことを伝え、
女の子とプロデューサーは関係者用の二階の席からライブを見ることになりました。

ライブの開演までまだ時間があるので、
プロデューサーさんが銀髪の子について教えてくれました。

その子は、キノコが好きで私よりも人見知りだったみたいで…
可愛いのにそれを認められない子だったそうです…

オズの魔法使いに出てくる「臆病なライオン」のようだったみたいで、
今は、ライブのスイッチが入ると臆病じゃなくなるって教えてもらいました。

そんなお話を聞いていると…客席がだんだんうるさくなってきました。

女の子の声だとプロデューサーに聞こえなくなるのではないかと思いましたが、
ボーカルレッスンのおかげなのか、声は届いていると言われました。
女の子はちゃんと聞こえていたことが嬉しくて、もう少しレッスンを頑張ろうと思いました。

そして…ライブが始まる時間になりました。

「フハハハハ!!ブラァァックミサァァァッ!よくきたな…!
これから行われる儀式、その生贄にお前らを選んだのだ、感謝しろ!
さぁ、ブラッディパーティーの始まりだ!!」

挨拶をしたときとは違いすぎる絶叫が響き渡る。
その声に呼応するように観客からも大きな声援が送られる。

銀髪の子の絶叫に驚いていると
「ね?臆病だったライオンって感じでしょ?」
って笑いながらプロデューサーさんが言ってきた。

女の子は呆気に取られて頷くしかできませんでした。

そして、曲が始まります。
銀髪の子が思いっきり歌い上げ、
観客の場所は赤い光で埋め尽くされていく。

プロデューサーさんから
「あれはサイリウムと言って、アイドルを応援するときに振る道具なんだよ」
と教えてもらい、プロデューサーさんが持っていた赤いサイリウムを1本貸してもらいました。

プロデューサーさんと一緒に曲のリズムに合わせて振ってみると、
銀髪の子と一緒にライブを楽しんでいる気分になれて楽しくなりました。

ライブが終わったあと…
たくさん応援して疲れていると、プロデューサーさんが…
「ライブってすごいでしょ?みんな盛り上がって元気になっていく…素敵な魔法みたいだよね」
と楽しそうに言ってきました。

女の子は、まだ楽しい時間の余韻に浸っていて頷くくらいでしか返事ができませんでした。

その後、もう一度銀髪の子に挨拶をしてプロデューサーさんと事務所に帰りました。




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