過去ログ - 五十嵐響子「何でもない日、特別な日」
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14: ◆J6sXPQ/xjk[saga]
2015/08/10(月) 15:59:02.32 ID:0slTzf2Do
「プロデューサーのお誕生日は、どんな予定ですか?」

 作ってもらったもさもさしているサイドテールをひとしきり触って大満足、心を温かいもので満たし、私はプロデューサーに問いかけます。

 何でもないはずの私の誕生日をお祝いしてもらったので、私もお返しがしたいのですが、さて、どうでしょう。

「俺の誕生日は、別に普通、特に予定は無いかな」

「そうなんですか。その日、多分ですけど、私も暇なような気がします」

「えー、響子ちゃん売れっ子だから、どうかな」

「じゃあお休みにして下さいっ」

 少しだけ、声を張ってしまいました。驚いたように、プロデューサーが目をぱちくりとさせます。でも、それも一瞬、プロデューサーは笑顔に戻って、私の頭を撫でてくれました。

「なに、お祝いしてくれるの?」

「したいです、お祝い」

「響子ちゃんにとっては何でもない日のはずだけど、休みを取ってまで祝うような事かな」

「何でもなくないです!」

 今日は、私の誕生日は私にとって、何でも日です。

 パパとママと私にとって、特別な日で、でもやっぱり普通の日で。おめでとうと言ってもらえるのは嬉しくて、でももし誰もお祝いしてくれなくても、ちょっと寂しいけど我慢できるくらいには何でもない日です。

 でも、プロデューサーの誕生日は、プロデューサーの特別な日だから。

「私にとって、一年で一番、特別な日です……」


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