過去ログ - 仮面ライダー×艦これ オンドゥルこれくしょん 夏休みスペシャル 
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142: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/08/11(火) 02:39:32.88 ID:dRGowMXm0

明るく宴会を続ける少女達を見て、仮面ライダー1号・本郷猛は厳つい顔を緩ませ、静かに笑った。

そして、栄光の七人ライダー達は、それぞれのバイクに跨り、静かに去って行く。

戦いが終われば、もう自分達仮面ライダーが留まる必要はない。本郷もまた静かに立ち去ろうとしていると、フォーゼこと如月弦太朗が磯の岩陰である者達と話をしていることに気付いた。

「弦太朗くん、その子達は・・・?」

「おぅ一号先輩。こいつ等とも、たった今ダチになったところだ!」

小さな幼女のような深海棲艦と、傷ついた深海棲艦達の生き残りがそこにいた。その体はボロボロだった。

「弦太朗くん、ソイツらは・・・!」本郷が身構える。

「1号先輩! 俺を信じてくれ! こいつ等は俺と、二度と人を傷つけるような悪いことはしないって約束してくれたんだ! 戦う力ももうない! だから、アンタもこいつ等を、俺を信じてくれ! 頼む・・・!」

後輩の言葉を受け、本郷は黙って深海の怪物達を見つめた。

見た目こそ不気味な姿だが、その瞳に最早破壊衝動や邪念は見られなかった。

おそらく操り主である財団Xが滅び、戦う意思をなくしたのだろう。駆逐イ級達も、中間棲鬼も、皆怯えるように此方を見つめていた。

本郷はやや間を置いて、言葉を紡いだ。

「よかろう、弦太朗くんの言葉を信じよう・・・!」

「先輩・・・!」

嬉しそうに弦太朗が言う。深海棲艦達も安堵の表情を浮かべた。

「だが深海棲艦たちよ。もし再び人々を傷つけるようなことがあれば、我々は容赦はせん。それを忘れるな!」

一言だけ述べた後、本郷猛は黙って背を向けて歩き去って行った。

その背中こそが、海魔たちに赦しを与える、厳しくも優しい免罪符であった。

「ありがとうございますッ!1号先輩!!」

フォーゼは深々と頭を下げ、偉大な先輩へお辞儀した。それに倣って、深海棲艦達も頭を下げる。

「それじゃ、友だちのシルシだっ。へへっ・・・」

フォーゼは白く大きな手をほっぽちゃんに差し出した。ほっぽちゃんは恐る恐るその手を握り返す。

「トモダチ、シルシ・・・?」

「そう。なかよくなったヤツ同士のやる、青春のドッキングだ!」

ほっぽちゃんは大きな手を差し出され小さな手で握り締めた。その後、げんこつを優しく重ね合わせ、友だちのシルシを結ぶのだった。




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