過去ログ - 仮面ライダー×艦これ オンドゥルこれくしょん 夏休みスペシャル 
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93: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/08/11(火) 02:00:18.88 ID:RsyRRFbr0

フロートの力で海を渡ったレンゲルと睦月は、数時間の飛行の後、鎮守府のある港まで到着した。早速戦いになるかと思いきや、港は不気味なほど静かだった。

レンゲルはカテゴリーQのカードを使い、ラウザーのチャージをしておいた。これでしばらくは保つだろう。

とりあえず睦月と相談して腹ごしらえをしようということで、望美が渡してくれたバッグを開いた。包みのラップを開いて食べてみると、梅おにぎりとシャケおにぎりだった。

冷凍したものを急遽解凍したためか、シャケが少しだけ冷たかった。

「おいしいですね・・・」と睦月。

「あぁ、なんか美味いんだよ。アイツの・・・」上城睦月は言った。

このおにぎりは変わらない。昔から、望美の愛情が篭もっている。嘗て上城睦月は己の弱さから闇に囚われた時期があったが、この愛情によって、彼は救われたのだ。

そんな事情から、上城睦月は望美のおにぎりが今でも一番の好物だった。

「如月ちゃんと、一緒に食べたかったな・・・」と睦月は寂しそうに言った。

「そっか、キミも仲間を・・・」 と上城睦月。

「上城さんも、もしかして・・・」

「あぁ・・・。こんな俺を救うために、自分を犠牲にしてくれた人たちがいたんだ・・・」

上城睦月は、古傷に触れるように、ゆっくりと話し始めた。

自分が弱さゆえに闇に落ちて大勢の人々を傷つけたこと、嶋昇という男と名も分からない女、いや心優しき怪物たちが自分を導き、種族の繁栄や自身の存在を投げうって彼を闇から救い出してくれたことを。

「ごめん、なんか暗い話になっちゃったな・・・」と、上城睦月は優しい笑顔をみせた。

「いえ、私こそ・・・」と睦月。

「さぁ、早く友達を助けに行こう!」

「はい・・・!」

二人は、過去の痛みを振り切るように走り出した。その先に待つであろう睦月の仲間達を目指して。



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