2:名無しNIPPER
2015/08/10(月) 21:38:59.60 ID:wxXWj7PH0
飛鷹「えっ、何か言った?」
秘書艦として割り当てられた雑務を終えて少し気を抜いていた私の耳に提督の呟く声が拾われる。
提督「ん?なんでもないよ。」
提督は記帳を終えたらしく、椅子に座ったまま大仰に一つ伸びをする。その顔には少し疲れが滲んでいる。
飛鷹「あれ、まだあったの?言ってくれればいいのに。」
提督の執務中に秘書艦が暇をしていては本末転倒もいいところだ。気を使わせるために一緒に居るわけではないのに。
提督「そういじけないでくれ。今のは書類仕事じゃなくてただの日誌だよ。」
そう言って彼は自分の顔の前で白い表紙のノートを揺らがせてみせる。
飛鷹「別に、いじけてなんかないわよ。もう…。」
提督「第一、今日はもう終わりだから自由にしてくれと言ったじゃないか。」
飛鷹「それは…だって、」
提督「ははは、ごめんごめん。さ、夕飯にしよう。」
提督が微笑みながら私の右手を取る。「金属アレルギーなんだ。」そう語っていた彼の木製指輪が私の指を小突く。
飛鷹「うん、そうし」 大淀「御在室でしょうか、大淀です。」コンコン
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