過去ログ - 鷹富士茄子「私を見つけてくれたから」
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8:名無しNIPPER
2015/08/10(月) 22:53:48.15 ID:rSBYzTPg0

「金取るんでしょう、いらないですよ」

「良いじゃないですか、1本百円ですよ。あ、今なら千円で15本で売っちゃいますよ。超得ですよ」


彼女は商売の事となると瞳に爛々とした生気が漲る。
生活とある程度の貯蓄が出来れば良いと思っている自分からしたら異常な程のバイタリティだ。
アイドルを高みに登らせたい、自分もそれに負けないように己を磨きたいとは思うが、金への執着がどうしても湧かない。
単に情熱の向く方向が違うだけなのだろうが。私は仕事自体に、彼女は仕事で得られるお金に情熱を注ぐ。
そんなにお金を貯め込んで何をするのだろうと思って色々と聞いてみたが、ただ単にお金が好きという趣向の下に貯めているだけらしかった。
何か大きな夢でもあるのかと思って執着について聞いたというのに、その時は何だか聞いて損をした気分になってしまった。


「遠慮しておきますよ。そういうのに頼り始めたら、いつもそれを飲まないといけないっていう強迫観念が芽生えそうですからね」


俺がそう言うと、これだから草食系はと悪態をつきながら彼女はイソイソとドリンクを机の下に仕舞った。


「はぁ……ちょっと休憩いれますかプロデューサーさん」


仕事が一段落ついていたのか、ドリンクを仕舞こんだ後にそんな提案をしてきた。
眼底と折り曲げた腰に静かに響く疲れを感じ始めた俺にはまたとない良い提案だった。



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