過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
1- 20
112:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/08/30(日) 23:06:39.30 ID:G+niSgN10
こんな殺人鬼でも、普通に恋をする。そのことが、少しだけ気にかかった。

鶴見留美の周囲の環境を変えるため、俺が考えた案はこうだ。

人は、極限状態でその本性を出す。

その状況に陥った時、普段はひょうひょうとしていても、いきなり頼りになるような奴もいる。

だが、その大半は逆だ。醜い姿をさらけ出す。保身のために、簡単に近くの人間を売る。

だからあいつらをとことん精神的に追い詰めて、そのくだらない関係をぶち怖す。

一度醜い部分を見せあった者たちは、もう二度と仲良くなどできない。

『みんながぼっちになれば、誰も傷つく者はいなくなる』

戸塚や小町も含めて、俺の考えと具体案を再び話してみると、周囲はほとんど引いていた。

あれ?さっき聞いた人もいますよね?なんで二回もドン引きするの?

「八幡はよくいろんなこと思いつくね!」

ただ一人戸塚だけが感心したような声を上げた。

普通の奴が言ってもい闇にしか聞こえないが、戸塚が言うと額面どおりの意味として受け止め

られる。

これにもし裏があったら、ライダーバトルで勝ち残って世界の破滅を願うレベル。

「だけどそれは、問題の解決にはならない」

葉山が異を唱える。

それはそうだ、だが

「解決にはならなくても、解消にはなるだろ」

そういった俺をじっと見つめてくる葉山の視線に、思わずそらしてしまいそうになるが、何と

か耐えた。

俺は、間違っていない。

逃げちゃだめだなんて言うのは、強者かどこかのパイロットだけだ。

人間関係に悩みがあるならば、そんなものは壊してしまえばいい。

『俺は悪くない、世界が悪い』なんて言葉があるが、あながち間違っていないと思う。

世界、世間が間違っていることなんて往々にしてある。

「そういう、考え方か。それが、彼女が気にかける理由……」

葉山の表情が一瞬儚げなものになる。

「いいよ、それでいこう。ただし、みんなが一致団結してそれに対処する可能性にかけて、ね」

それがあり得ないなんてことは、お前が一番わかっているんじゃないのか……。だからお前は

英雄になるなんて、思ったんじゃないのか。葉山のことはよく知らないので、憶測にすらなら

ないが、俺は何となくそう思った。

「留美ちゃんの班だけ最後にした方がいいよな、くじを作って細工でもするか?」

「いや、それはあんまり現実的じゃない。こっちで指名するようにしよう。スリルとか何とか、

理由はいくらでもでっち上げられる」

「わかった、誘導はどうする?」

「そうだな、俺がカラーコーンいじってあいつらだけ別のルートに生かせるようにするよ。葉

山達はその奥で待っててくれ」

「ああ。後は戸部と優美子か……。あんまり細かい指示は覚えられないぞ?」

「携帯をカンペ代わりにしたらいいだろ、面倒臭そうにいじってた方が雰囲気でると思うし」

「なるほどな、よく考えてるな」

「別に、んなことねぇよ」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
635Res/1285.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice