過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
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144:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/09/13(日) 22:46:39.22 ID:7YfIX9WR0
「あの人、普通の生活でもライダーバトルのことを持ちこむのね……」

「奉仕部の顧問として、だとよ」

「まともにその責を果たしたことはないというのにね。義務は果たさず権利ばかりを主張する、

聞いているこちらまで恥ずかしくなるような生き方だわ……早く消さないと」

雪ノ下さん、マジパないっす。

そんな微妙な空気を振り払うように、由比ヶ浜が努めて明るい声を出す。

「えっと……、委員会って今日もあるんでしょ?部活は、どうするの?」

「あ、俺も出れそうにないわ」

「そうね、文化祭が終わるまでは休部という形にするべきだと思うわ」

「ま、妥当だわな」

「うーん……、そっか、仕方ないね」

由比ヶ浜は少し考えてから、納得したように言う。

「んじゃ、今日はこれで終わりか」

鞄を持って立ち上がると、呼びとめるように由比ヶ浜に声をかけられた。

「ヒッキー、時間がある時はクラスの方も手伝ってね?」

「それは、その……。約束はしかねるな」

そそくさと歩き出す。ここは逃げるが勝ちだ。

「って、ちょっとー!」

「時間があればなー」

最後はほとんど走るようにして俺は部室を出て行こうとした、その時だ。

コンコンコン、とドアがノックされる。

耳を澄ますと、扉の向こうではくすくすと笑うような声が聞こえてくる。

「どうぞ」

雪ノ下が返事をすると同時、扉が開かれる。

「失礼しまーす」

聴く者を不快にさせる声、この声には聞きおぼえがあった。

入ってきた人物を見ると、予想通りそいつは相模南だ。

「あれ?雪ノ下さんと結衣ちゃん?」

「さがみん?どうしたの?」

おっと?ここにもう一人いるぜ?少人数の中でもその存在を把握されないとは、流石はステル

スヒッキーだぜ!

「へぇ〜、奉仕部って雪ノ下さん達の部活なんだ〜」

その汚い声をこれ以上発するな、という思いを込めて睨むが、彼女は歯牙にもかけていない様

子だ。

「何の用かしら?」

いつもながら、まったく知らない相手に対してもあたりの強い雪ノ下の声音。

彼女のそれはどこまでも冷たさを連想させるが、相模の物とは対極的にいつまでも聞いていた

い心地よさを内包している。

「あ……、ごめんなさい」

相模の勢いがそがれる。

「ちょっと相談ごとがあって、来たんだけど……」

雪ノ下とは視線を合わせようとせず、傍らの仲間たちと目くばせしながら彼女は言葉をつづけ

た。



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