過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)
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くすっち天頂@公認ぼっち党員
◆A9VvCAXQOewN
[saga]
2015/09/29(火) 13:38:48.13 ID:AuVSUEXb0
「……そうだよ、あたしだって、そんなの嫌だ」
「……」
返す言葉がなかった。
いつだったか、火野先生に言われた言葉があった。
俺が傷つくのを見て、心を痛める人がいる、と。
もう、とっくに本物を手に入れていたんだ。
かつて、心の奥底でどうしようもなく渇望した、本物の関係を。
「言ったわよね?本当に守るべき物を決めなさい、と。私ももう、決めているわ。そしてその
中には、あなたと過ごす時間も含まれているのよ。もしあなたがそれを壊そうというのなら、
私は持てる力全てを使って止めて見せるわ。だから……覚悟しなさい?」
そう言って雪ノ下は、優しい笑みを浮かべた。
「……ああ、お前にはかないそうにないからな、大人しく言うこと聞いとくよ」
「そう、ならいいのよ」
「えへへ、三人で考えよう。解決法を、きっとうまくいくよ!」
「あ、あのー……私達は……」
「一色さん、ここは、帰ろうか」
それから俺達は、他愛もない話をしながら問題について話し合った。
これといっていい案は出なかったが、俺達は、きっとうまくいくと、根拠のない、それでも何
よりも信頼するに足る確信を持っていた。俺達が力を合わせれば、なんだってできる。そんな、
昔の俺が聞いたら鼻で笑いそうな確信を。
「う〜ん、なかなか難しいね」
そう言って火野先生は頭を抱えた。
城廻に相談された翌日、奉仕部でのことだ。
何かいい案はないかと火野先生を頼ったところ、ここじゃなんだからとわざわざ部室まで来て
くれた。
「やはり、難しいですか」
「うん、もしやる気がある人がいたらとっくに立候補してるだろうし……」
昨日それぞれ考えてきた結果、やはり他に立候補者を立てるしかないということになった。
「俺も城廻さんに相談されて一色さんの担任の人に言ってはみたんだけど……さっぱり逆効果
でね。あはは、あの人の中ではもうドラマが出来上がってるっていうか……」
火野先生の言葉はだんだんと小さくなっていく。
人の批判をするのが嫌いなのだろう。
要するに、引っ込み思案な女子生徒をクラス全員で応援しよう!みたいなことか……。
「なんだか面倒事がまた君達のところに行ってしまって……ごめん」
火野先生が申し訳なさそうに頭を下げる。
「や、やめてください」
奉仕部の二人と同じくらい、火野先生は大切な人だ。
こんな顔をさせる為に相談したわけじゃない。
「そ、そうですよ!火野先生は何も悪くないじゃないですか!」
「それに、引き受けた時点でわたし達はこの問題の当事者ですから」
「うん……とはいってもね……」
自分が少しでも関わったことに関してはなんでも、何とか解決しようとする。
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