4: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:53:17.89 ID:oqOK19Xn0
 執務の方は、決して無能ではないが有能でもないといった程度であり、 
  
 うまくいくときもあれば、失敗するときもある。 
  
 何度か大成功を収めたことはあったが、それほど大きな失敗を起こしていないというのが、 
5: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:53:54.32 ID:oqOK19Xn0
 稀にこの提督と仲良くなろうと気を起こす艦娘もいるのだが、 
  
 提督の無感動な態度に1か月もすれば飽きて、 
  
 再び、それまでの『上司・部下』のみの関係に戻ってしまうのだ。 
6: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:54:35.63 ID:oqOK19Xn0
 ***** 
  
 「もう、ほんっとイライラしてくるわ! あのクズ提督!  
  
 部下の活躍に対して何の感情もないなんて!」 
7: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:55:08.22 ID:oqOK19Xn0
 「まぁまぁ、落ち着いて。提督がああなのは最初からじゃない」 
  
 霞をなだめるのは、荒潮という少女。一応、霞の姉にあたるが、 
  
 艦娘という存在にとって姉妹という関係は単なるラベルにすぎない。 
8: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:55:39.89 ID:oqOK19Xn0
 「そうね、今でもクズの言った最初の台詞を思い浮かべるとイライラしてくるわ、 
  
 『私は君たちを信頼したい、だから君たちは、私の信頼を得られるように、任務を遂行してほしい』 
  
 ってね、笑えるわ! 信頼してほしいなら、そっちが先に行動しなさいよ!」 
9:名無しNIPPER[sage]
2015/08/17(月) 13:56:00.06 ID:vVR7Vzp7o
 朝潮の人か 
 久しぶりだな期待 
10: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:56:01.87 ID:oqOK19Xn0
 霞に注意をしようと、荒潮は横を向く。荒潮の視界の端に映ったのは、 
  
 いつものように体を小さくして、後ろから歩いてくる提督の姿だった。 
  
 「て、提督! お疲れ様です!」 
11: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:56:52.18 ID:oqOK19Xn0
 ***** 
  
 「――ていうことがあったの。もう、背筋がぞっとしたわ〜」 
  
 食事の席で姉妹そろって雑談を楽しむ、荒潮と霞を含む、姉妹一同。 
12: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:57:23.80 ID:oqOK19Xn0
 その中にただ一人、提督に敬意を払う艦娘が、声を上げた。 
  
 「私は司令官のこと、好きですよ」 
  
 食堂は静まりかえり、食堂の誰しもがその発言主を、目を丸くして見ていた。 
13: ◆zPnN5fOydI[saga]
2015/08/17(月) 13:57:50.26 ID:oqOK19Xn0
 「朝潮は、提督を尊敬するとかじゃなくて、その、『好き』って言ってるの?」 
  
 「はい。私は司令官のことを尊敬もしていますし、好きです」 
  
 「はぁ、意味わかんない」 
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