10: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:53:53.76 ID:17bnsS7c0
「これくらい?」
「戸塚って……モテるんだな」
11: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:56:11.75 ID:17bnsS7c0
「じゃあ、なに返すとかもう決めたか?」
「うーん、テニス部の子はお返しするの簡単なんだけど、知らない女の子にはもしかして返さないかもしれない」
12: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:57:54.87 ID:17bnsS7c0
「八幡はさ、知ってる女の子から貰ったんでしょ?」
「ん、ああ」
13: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 22:59:43.58 ID:17bnsS7c0
でしょ?そこまで言って、くりっとこちらを覗き込む。俺はといえば、頬を掻いてへどもどした返事をすることしか出来なかった。
「まあ、そうだな。ある程度はわかるが」
14: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:01:41.52 ID:17bnsS7c0
「八幡?」
「……すまん考え事だ。とにかく考えてみるわ」
15: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:06:51.26 ID:17bnsS7c0
「平塚先生」
「おお、比企谷か。どうかしたかね?」
16:名無しNIPPER[sage]
2015/08/17(月) 23:07:30.00 ID:MTJujmCso
この感じが好き
支援します
17: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:08:20.04 ID:17bnsS7c0
生徒の多い教室前の廊下を抜けて、階段の踊り場までやってきた。そこを過ぎようかというところで、先生はこちらにちらっと視線を投げかける。
「で、どうした?」
18: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:10:21.51 ID:17bnsS7c0
「で、どうなんすか?」
「あーそうだな。好きな人からお返しされたら何でも嬉しいんじゃないか?」
19: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:14:07.45 ID:17bnsS7c0
きゅっとスキール音が廊下に響く。歩き続けた足を止めた場所は、もう職員室前だった。周りに人はいない。授業間の休み時間なんて短いもので、あと半分ほどしか残されていなかった。
「先ほどの質問だが、私にだって具体的な答えは出せないよ」
20: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:17:16.70 ID:17bnsS7c0
「私が具体的に言ったところで、それは君の答えにはならないよ」
それはしんと、耳朶に響く。耳を通り抜けて、臓腑まで揺さぶる。わかってはいた。
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