10:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:46:49.25 ID:j2JVJq8j0
しばらく、氷を舐めては入れられてを繰り返していると、ふと、思う事があった。
「なんや、ひな鳥みたいやな」
「みたいじゃなくてまさにそれですから。……本当は、一緒にダンスレッスンだったはずなんですからね。反省してください」
「……なんや、志保だけいけばいいやん」
11:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:47:23.22 ID:j2JVJq8j0
「……ちょっと、黙らないでくださいよ。冗談ですよ、冗談」
慌てた様子で取り繕っとる。
別にそういう反応をさせたかったわけじゃないから、逆にへこむわ。
12:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:47:51.50 ID:j2JVJq8j0
「……なー、志保、なんか手が熱いわ」
「そうですか。氷袋、もう一つ作ってきますね」
立ち上がろうとした志保の手を取る。
13:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:48:21.65 ID:j2JVJq8j0
「なんやこれ……あぁ、桃缶かぁ……」
「えぇ、シンクの所にあって。これなら食べられるんじゃないです?」
「そうかもなぁ……」
14:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:48:56.34 ID:j2JVJq8j0
「はい、食べられますか」
「無理そうやから、さっきみたいに、あーん」
「……食べられますよね?」
15:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:49:32.87 ID:j2JVJq8j0
「なんや、私は弟くんと同レベルかい」
「以下ですよ。こんなに大きいのに手が掛かりすぎです」
とんでもない言いがかりや、と呟いた後に再び口をぱくぱくさせる。
16:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:50:04.06 ID:j2JVJq8j0
「……しほぉ。なんか眠くなってきたわ」
「本当、子どもみたいですね。……いいですよ、寝ちゃってください」
「さよか? ほな、一緒におってな……」
「はいはい、わかりましたから」
17:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:50:37.27 ID:j2JVJq8j0
「……志保、ずっと一緒におってな」
「小鳥さんが来るまではいますよ」
「ずっと」
「……治るまでいますよ」
18:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:51:06.32 ID:j2JVJq8j0
☆
さて、それから2日が経ったんやけど。
嵐のあとの快晴みたいに、けろっと体調がよくなってしまった私は、
19:名無しNIPPER[saga]
2015/08/20(木) 20:51:39.40 ID:j2JVJq8j0
ぴんぽんぴんぽーんとリズミカルにドアチャイムを押す。
「あ〜! はよしてや荷物重いんやって!」
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