12:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:09:39.11 ID:8TocSby00
 ・・・ 
 ・・・ 
  
  
 私はその様子を、遊具の陰から覗いていた。 
13:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:10:44.96 ID:8TocSby00
 私だって、四六時中まどかの側にいられるわけじゃない。 
  
 この後、私の目の届かないところで、まどかが契約してしまう可能性だってあるのだから。 
  
  
14:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:11:46.70 ID:8TocSby00
 結果。 
  
 まどかは、自分の言葉で、自分の考えとして。 
  
 友情をダシにした卑怯な勧誘を、退けて見せてくれたのだ。 
15:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:12:53.80 ID:8TocSby00
 そして私の胸にこみ上げてきたものは。 
  
 願いが叶った喜びでも、達成感でもなく。 
  
 ただただ、深い悲しみの波。 
16:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:14:30.29 ID:8TocSby00
 ほむら 「やったんだよ・・・っ!」 
  
 まどか 「ほむらちゃん、また、その顔・・・」 
  
 ほむら 「えっ!?」 
17:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:15:51.45 ID:8TocSby00
 ・・・ 
 ・・・ 
  
  
 夜の公園で、私たち二人。 
18:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:18:30.23 ID:8TocSby00
 まどか 「うん・・・ねぇ、ほむらちゃん」 
  
 ほむら 「なに?」 
  
 まどか 「仁美ちゃんは、キュウべぇに何を願って、魔法少女になっちゃったのかな」 
19:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:19:16.63 ID:8TocSby00
 死しても死体すら残らないことが多い魔法少女。 
  
 私たちの本当の死は、大切な人たちすべてから、忘れ去られた時にこそ訪れるのだ。 
  
  
20:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:22:05.21 ID:8TocSby00
 ほむら 「い、い・い・い・いきなり何を言ってるの、鹿目さんっ!」 
  
 まどか 「ほむらちゃんの部屋での別れ際・・・ほむらちゃんが見せてくれた表情、ね・・・」 
  
 ほむら 「え、表情・・・?」 
21:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:22:52.62 ID:8TocSby00
 まどか 「とても辛そうで、消え行っちゃうような・・・そんな顔。私、パパやママにあんな顔、してほしくないなって」 
  
 ほむら 「・・・」 
  
 まどか 「そうしたら、キュウべぇと契約なんて、絶対しちゃダメなんだって、そう思えたから・・・」 
22:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:23:26.42 ID:8TocSby00
 言おう。 
  
 私は、意を決した。 
  
 重い内容だ。引かれてしまうかも知れない。 
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