過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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126:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/18(日) 01:19:06.78 ID:jk9APLDMO

「俺さんとおっしゃるんですね?」

「はい!」


老女は一瞬横を向いて何かを思い出そうとする素振りを見せたが、すぐに「少々お待ちを」と言い、箒を持ったまま屋敷の方へと背を向けた。


老女が住居の中に入るのを見届けた後、俺は柵の外に突っ立ってじりじりしながら待った。3分ほど経って玄関のドアが開き、痩せて背の高い老人が姿を現した。


11年の歳月は人を変える。最初、俺は舗道を歩いてくる人物が誰なのか分からなかった。

あの当時既に老齢だったとはいえ、肉付きがよく精悍な印象を周囲に与えていた不動産王デニスは一変し、すっかり痩身の老人になっていた。


ただ、人を威嚇する鋭い視線は昔と変わらない。
おまけに、あまりありがたくない道具も一緒だった。5メートルほどの距離まで来て、老人は肩に担いでいた猟銃を俺に向けた。


「動くな! ……荷物を置いて両手を上げろ」

「す、すみません、クラインフェルドさんこれにはわけが」


俺はバッグを放り出し、ホールドアップの姿勢で弁解の言葉を探した。



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