1: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/09/02(水) 17:17:36.73 ID:rrRDANmy0
姉妹百合
胸くそ注意
お姉ちゃんは私にとって都合の良い存在だった。
「お姉ちゃん、宿題やっといてよ」
「うん、いいよ。どこ、したらいいかな?」
何を頼まれても、嫌な顔一つ見せない。
「お姉ちゃん、ジュース買ってきてよ」
「うん、いいよ。何がいいのかな?」
それに気が付いたのは、私が中学二年生、お姉ちゃんが高校一年生の時だった。
お母さんに頼まれたことも、近所の人に頼まれたことも、学校の友達や先生に頼まれたことも、
すべて嫌な顔一つ見せずに、お姉ちゃんは請け負っていたようだ。
お姉ちゃんが何かを断ったりする所を一度も見たことがなかった。
お姉ちゃんはなんでも言うことを聞いてくれるし、
きっとお姉ちゃんは頼まれごとをするのが好きなそういう性格なんだと思っていた。
もちろん、両親の前であんまりお姉ちゃんに我がままを言っていると怒られるので、
ばれないようにこっそり頼んでいた。お姉ちゃんは、絶対に告げ口しないのも分かっていた。
昔から大人しくて、おばあちゃんには思慮深な子だと言われ、
私が同じ高校に上がった時には、そういう大和撫子的な雰囲気から、
一部の男子から熱狂的な支持もあった。
でも、私たちの誰もが本当のお姉ちゃんを知らなかった。
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