過去ログ - 女の子「パパ、なんで神社ではくしゅするの?」 父「はくしゅじゃないよ」
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88:名無しNIPPER[saga]
2015/09/09(水) 21:34:04.56 ID:8n0Z1lTd0

お姉ちゃんも、まだまだ子供だな。

ぼくはそう思い、幸せをかみしめながら娘の頭を撫でた。



あの夏の日、神社で出会ったあの女の子は、今どこにいるんだろうか。

ぼくは案外、あの子は本当に神さまだったんじゃないかと思っている。

だって、あの女の子が背中を撫でた少女ちゃんは、あの後、市内の病院で医者たちを驚かせたのだから。

不治の病だった病気が、まるで始めからそんなものは無かったかのように治ってしまっていたのだから。

そして、元気な子供を二人も産んでくれたのだから。

それを奇跡と言わずに、なんと言うのだろう。



ぼくはあの嵐の日のことを今でも覚えている。

あの女の子との約束を覚えている。

あの女の子が、確かに居たということを覚えている。

だから、きっといつかまた会える。

もしかしたら、ぼくが気づいていないだけで、もうどこかで会っているのかもしれない。

そうだとしたら、きっとあの子は、ぼくや妻のことを今でも優しく見守っていてくれているはずだ。



走り出した車の窓から彼方を見上げた。

からりと晴れた夏の青空は、どこまでも抜けるような紺碧色をしていた。




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