過去ログ - ある青年とある少女の物語
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2015/09/07(月) 08:46:24.78 ID:Ivw4NZoU0
コトコトと鍋が沸いたのを見計らって青年は蓋を開けた。

ほわっと蒸気が飛び出し、続いて爽やかなローズマリーの香りが鼻を擽る。

青年「ん。上出来。」

数々の野菜と煮込まれた牛肉を木の器に盛り付けて、竃からパンを取り出す。

薄茶色に焼けたパンにナイフを通すとサクサクと小気味よい音が響き食欲を駆り立てる。

青年「性欲の後は食欲。我ながら単純。」

先ほどの情事を思い出し、やれやれと頭をかくも心はとても幸せに満ちていた。

少女「なにニヤニヤしてるんですか!」

青年「はいっ!?」

うわっと振り返るとまたしても顔を真っ赤にした少女が頬を膨らましていた。

少女「刃物を扱ってる時に変な事考えてたら怪我しますよ!知りませんよ!直してあげないんですからね!///」

青年「ごめんごめん。もう終わったから!さあ食事にしよう。」

腕組をして睨む彼女を諭し、はいとパンの皿を渡す。

それを受け取るとふんと鼻を鳴らしてテーブルの方へ足早に向かう。

青年「かわいいなぁ。」

ぼそっと呟くと聞こえたのか少女は振り向き

少女「は・や・く・し・て・く・だ・さ・い!」

ジトッとした目を向けられ青年は慌てて料理を運んだ。


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