過去ログ - 「Close to …side.N」(オリジナルSS)
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/19(土) 22:44:52.05 ID:QCc0mebi0
7、

 つーちゃんの家を任された朝…ボクは早起きして家事を始める。
朝ごはんの準備に洗濯…それから…熱中症や風邪にならないように冷房の調節と…
何だか、つーちゃんのお嫁さんになれたみたいですごく嬉しい♪

つーちゃんは…お休みの日だと寝坊助さんだから…
御飯のお供に煮込んで美味しくなるおかずを加えて…

うん!今回も完璧♪

まだ少し時間があるみたいだから…ちょっとだけ…つーちゃんの寝顔をチェックしちゃおう
そんなワガママをしたら、また怒られちゃうかもしれないけど、
やっぱり、ボクだけが知ってるつーちゃんを独り占めしたいもんね♪

…って、あれ?つーちゃんの部屋から声がする…話し声?

ゆっくりと少しだけ部屋のドアを開けて様子を見る。
…あれ?つーちゃん…起きてる…それに…ちょっと…怒ってる…?

何で?この時間はいつも寝てるのに…

「…わかった…もう1度だけ話し合おう」

…え?つーちゃん…お出かけしちゃうの?誰と?
ボクは…また心に嫌な言葉が積もっていくのを感じた。

あ、つーちゃんがこっちに来る!
ボクは足早につーちゃんの部屋から離れてキッチンに戻った。

少ししたら…いつもの朝よりシャッキリしているつーちゃんが起きてきた。

「飯は?」
怒ってるのかな…いつもより優しくないよ…

「もう出来てるから、すぐに盛り付けるね」
…出来る限りの笑顔で答えて朝ごはんの準備をする。

「味…どうかな?」
不機嫌に見えるつーちゃんが気になって声を掛ける。

「ん?あぁ…いつも通り」
…何か…いつもより素っ気ないよ…
言いたいけど、言えない…大好きなつーちゃんを怒らせたくない…

「口に合ってるってことだよね?…良かった」
良い方向に解釈して嬉しそうに振る舞う…いつもの明るいボクで居なきゃ…

「あ、そうだ…俺、出かけるから留守番頼むわ」

「え?…あ、うん…分かった」

ボクの顔を見ないで予定だけ告げる…苦しいよ…近いのに…

「つーちゃん、お昼…は外だよね。夕ご飯はどうするの?」
少しでも長く一緒に居たい…お願い…帰ってきて…

「あぁ、たぶん要らない。家の鍵も持ってくからテキトーに留守番だけしてて」

…いろいろな物がどんどん崩れていく音がするよ…何で…こんなに苦しいんだろう…
でも、これはつーちゃんから言われた大切なお仕事だし…でも…

「分かった!…でも、早く帰ってきてね?ボクだって寂しいんだから…」
少しだけ…少しだけでも伝わって欲しくて、わがままを混ぜる…

「分かったよ」
…あ!やっと優しいつーちゃんの声だ!
それだけでもボクは嬉しくなれる。

つーちゃんはその後、身支度を整えると出かけてしまった。

ボクは…掃除と洗濯をして…

家事が終わって朝の残りで作ったおにぎりを食べていたら…
…メールが来ていることに気付いた。




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