過去ログ - 「Close to …side.Y」(オリジナルSS)
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36:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/19(土) 22:42:12.01 ID:t+SnPtR2o
「試しに、食べてみる?」

「箱崎の手料理?」

「あ、うん……えと、今から作れば夕飯にちょうどいいかも、だし」

「迷惑じゃないか? 食費とかも……」

「気にしないで。ふ、二人で、食べるほうが、その、寂しくなくていいし」

「そうか……、そうだな。じゃ、ご馳走になろうかな」

「い、いいの?」

「そりゃこっちのセリフだ」と、一橋くんは苦笑した。

「ちょっと失礼、家にメシ要らないって連絡する」

「あ……うん、わかった。じゃ、えと……私、ごはん作るね」

 私はノートや筆記用具を片づけて、立ち上がった。
 冷蔵庫の中身とにらめっこして、いつもの何倍も時間をかけてメニューを決め、それから台所に立った。
 こんなときが来るとわかっていたら、かわいいエプロンでも買っておいたのだけれど。

 いつの間にか電話を終えて行儀よく席についている一橋くんを見て、私はなんとも言えず幸せを感じられた。


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