過去ログ - 「Close to …side.Y」(オリジナルSS)
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/09/19(土) 22:54:05.69 ID:t+SnPtR2o
思わず、奈那の肩に掴みかかりそうになる。
すんでのところで止まったのは、玄関のドアから一橋くんが出てきたからだった。
「あっ、一橋くん……おはよう」
「……おはよう、箱崎さん。奈那も、おはよう」
「おはよう、つーちゃん。……ボク、先に行くね」
奈那は私のほうをちらりと睨むと、さっさと学校のほうへと歩いて行った。
「一橋くん、これ、今日のお弁当……」
「あ、ああ、うん……ありがとう」
一橋くんはどことなくためらいがちにお弁当の包みを受け取った。
「……じゃ、じゃあ、私も……行くから」
私は震えそうな膝をなんとか支えながら、一橋くんの家を離れた。
まさか、まさかとぐるぐる、頭の中で奈那の言葉が回っていた。
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