過去ログ - 【艦これ】三日月「甘えられない理由」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/20(日) 21:12:59.61 ID:sJe9DHQQo

 シャワーのような大雨が振る冬の夜。闇深い海から港へ向けて、荒れた波が打ち付ける。
 海に相対するいっそ黒いほど鬱蒼と茂る山々も、もう輪郭すら定かではない。
 そんなある遠征艦隊司令部では、暖かな執務室の窓辺で外を見つめる一人の駆逐艦娘の姿があった。

以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 21:19:43.43 ID:sJe9DHQQo

 相も変わらず大雨の叩きつける音が反響する無人の建物。
 すっかりと風呂道具と寝間着の手配に意識を持って行かれた三日月はまたしばらく提督の私室と執務室とを行き来した。
 用意を終えると、執務机に置いた苦い純ココアの存在はすっかりと意識の外だ。
 今あるのは大好きな人の帰りが待ち遠しいという感情ばかりで、自然とここ数時間の定位置である窓辺に立つ。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 21:26:23.23 ID:sJe9DHQQo

 艦隊司令部棟エントランス 車寄せの屋根下。
 そこは屋内と比べ物にならない騒音と冷気の支配する場所。

三日月「滝みたいな雨ですね。台風の筈はないのに」
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 21:33:44.18 ID:sJe9DHQQo

 雨が降る。弱まるどころか強まっているんじゃないかと思わせるほどに。
 大粒の滴がびちゃびちゃと落ちて、漆黒に濡れたアスファルトとエントランスの大理石の上を霧が滑っていく。

三日月「っぅ……!」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 21:40:22.70 ID:sJe9DHQQo

 駆けよって扉の前に着くのと、後部座席の扉が開くのは同時だった。

三日月(雨が横から吹きつけてくる。傘を開いて盾にしないと)

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 21:47:48.37 ID:sJe9DHQQo

 執務室。

三日月「中へどうぞ」

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 21:54:26.24 ID:sJe9DHQQo

提督「んー。じゃあね、せっかく用意してもらってなんだけどお風呂はやめておこう」

提督「疲れが抜けるのは確かだけど、眠りこけて溺れたなんて起きそうだ」

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 22:01:30.38 ID:sJe9DHQQo

 提督の私室前。

三日月(捨てる前に一口だけ飲んだけど、やっぱりすごく苦かったです。ほっぺの裏にまだ残ってる感じがする)

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 22:08:34.14 ID:sJe9DHQQo

 あくびを噛むとどっと眠気が押し寄せる。提督の前で気を張る必要がなくなったせいもあるだろう。

提督「すー……くー……」

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 22:15:33.41 ID:sJe9DHQQo

 駆逐寮 復刻二十三駆逐隊 共同部屋。
 そっと部屋に入る。中は暗く、薄い菊月の寝息が逆に静謐さを際立たせていたから三日月も富みに慎重になる。

三日月「ただいま戻りました」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/09/20(日) 22:22:40.44 ID:sJe9DHQQo

三日月「おっ、起きてたの? 望月」

望月「昼寝したから今日は眠りが浅いだけ」

以下略



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