過去ログ - 赤木しげるがニセコイにくさびを打ち込むようです
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81: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:00:40.55 ID:hLFU5SNV0
 楽のペンは一向に進まない。思考は泥沼へおちいり、抜け出すことのできないらせん階段をただ下りつづける。

 千棘と万里花はすでに書き終え、集へ提出していた。あとはただ結果を待つだけであるが、それゆえに、この異常ともいえる長い待ちは千棘を不安にさせた。

千棘(なんで、なんでこんなに遅いわけ? 一番を書くだけじゃない。それとも、なにか万里花の裏をかこうとしているの?
   そんなの、意味ないじゃない。順当に書けば、まず勝てる勝負よ。それにしても、なんで万里花はあんなに堂々としていられるの……)

 恨みがましく、万里花を一瞥した。万里花は姿勢を正し、ただ楽だけを見つめている。不安などないのか、あるいは押し殺しているのか。疑惑だけが募っていく。

――もしかして、二人は通じている?――

万里花(赤木のおじい様……)ボソッ

赤木(弱さを見せてはだめだ、嬢ちゃん。不安なときほど毅然としていろ。大丈夫。あの紙には魔法がかけてある……)

 赤木が不敵に笑う。

 審判の時。長い時間の末、楽はようやく席へ戻った。



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