過去ログ - 赤木しげるがニセコイにくさびを打ち込むようです
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◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:00:40.55 ID:hLFU5SNV0
楽のペンは一向に進まない。思考は泥沼へおちいり、抜け出すことのできないらせん階段をただ下りつづける。
千棘と万里花はすでに書き終え、集へ提出していた。あとはただ結果を待つだけであるが、それゆえに、この異常ともいえる長い待ちは千棘を不安にさせた。
千棘(なんで、なんでこんなに遅いわけ? 一番を書くだけじゃない。それとも、なにか万里花の裏をかこうとしているの?
以下略
82
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:01:51.77 ID:hLFU5SNV0
千棘「長かったじゃない。なにか企んでたの?」
楽「んなわけじゃねぇよ。ただ、ちょっとな……」
集「よし、じゃあさっそく判定といこうか! まずは桐崎さん!」
以下略
83
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:03:02.43 ID:hLFU5SNV0
千棘は胸をなでおろし、楽を見る。だが、楽の手は止まったままで、紙を開くことができていない。
集「楽? 早く楽の選んだものを見せなよ」
楽「あ、ああ……」
以下略
84
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:04:18.59 ID:hLFU5SNV0
楽「す、すまねぇ」
千棘「どうして、どうしてなのよ……。ショコラは5位程度のものじゃなかったの……!?」
楽「橘のやつがあんな大博打みたいなことをやるからさ、もしかしたらと思って考えて、なんとか橘が外すようにと考えてたら……」
以下略
85
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:05:30.55 ID:hLFU5SNV0
万里花は泣き腫らした目をこすり、この勝利の立役者である赤木を探す。しかし、赤木は万里花に背を向け、店を後にしようとしていた。
その姿を認めるや、万里花は走り出した。
万里花「待ってください!」
以下略
86
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:08:50.45 ID:hLFU5SNV0
赤木「くくく、それはすまねぇことをした。ただ、あの場面では嬢ちゃんの真剣そのものの覚悟が必要だったんだ。そうじゃなければ、あの娘っ子には勝てなかった」
万里花「相手を動揺させる作戦だったというのは何となくわかります……」
万里花「ただ、ケーキの数は全部で22個ありました。楽さまも本当に好きなケーキを選んでくるとは限りませんから、純粋な確率としては5%以下です。
以下略
87
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:10:55.93 ID:hLFU5SNV0
万里花「だから、楽さまの興味のないケーキを教えてと言ったのですね。ここで切り捨てるために」
赤木「そうさ。嬢ちゃんの推論と坊主が今日食べた種類を合わせれば、10個ぐらいまでならそう落とすのは難しいことじゃない」
万里花「でも、まだ12個あります。正確な順位が分からない中、ここからどうしてあの1個を選ぶことができたのですか」
以下略
88
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:13:10.97 ID:hLFU5SNV0
赤木「すべてを読み切っていたわけじゃない。ただ、これは勝負の常道みたいなものさ。自分を大きく見せ、相手を勝負から引きずりおろすこと。そのためにはどうしても欲しかった……
強者であるという幻影を。そしてその幻影が、あの二人の信頼にくさびを入れたんだ。」
赤木「結局、坊主は娘っ子が答えを外す可能性が捨てられないため、一位を書くことはできなくなった。ならば次に考えることは、こちらの読みを外すこと。桐崎とやらが的外れなことを書いても、
こちらも間違えてしまえば仕切り直しだ」
以下略
89
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:16:51.96 ID:hLFU5SNV0
赤木「ここで坊主の理は切れた。あとは、不確かな偶然という闇。だが、それでも坊主は理を求めようとする。それだけが、やつの希望なのだ。強者から逃れるための唯一の光明……。
そして暗闇でもがき、たどり着いた終着点。それは恐怖のしみついた願望……前の勝負でカギとなったタルトよりも、まだ勝負に上がっていないショコラのほうが“安心”だ」
赤木が不敵に笑う。すべては手のひらの上とも言うように、彼の説明はよどみがなかった。
以下略
90
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:18:36.23 ID:hLFU5SNV0
赤木がふと空を見上げる。西日が、赤木の体を突き抜けた。その姿に、万里花は漠然とした不安を覚える。
万里花「赤木のおじい様……また明日も会えますよね」
赤木「……早く坊主のもとへいってきな。もたもたしてると、日が沈む」
以下略
91
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:22:03.03 ID:hLFU5SNV0
赤木「勘違いをするな……俺は手伝うといったが、最初から最後まで面倒見るわけじゃない……。老いぼれがしてやれるのは道を切り開くだけ。いつだって駆けるのは、若い奴の役目だ」
万里花「赤木のおじい様……」
赤木「行きな……道は開いている。自分らしく走り抜け」
以下略
92
:
◆7chPYS4ayA
[sage saga]
2015/09/22(火) 22:25:28.25 ID:hLFU5SNV0
以上で完結になります。
つたない部分も多々あったかと思われますが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
93
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/09/22(火) 22:26:44.49 ID:akBLsfEwo
乙乙
本当に面白かった
これ以上のニセコイSSは知らない
原作もこうなれ
94
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/09/22(火) 23:08:00.36 ID:8WaiGAcFo
乙
楽しかった
95
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/09/22(火) 23:26:52.43 ID:hLFU5SNV0
最後どうなったか気になるけど
乙!
96
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/09/22(火) 23:39:15.39 ID:Izru7ppPo
乙
謎の感動があったな
97
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/09/23(水) 01:55:15.31 ID:SxIxHnjbO
自演ワロタ
98
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/09/23(水) 02:02:45.07 ID:O2SR5Q7xo
おい
99
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/09/24(木) 08:00:48.21 ID:A9riVRyKO
面白かったけど最後に自演しててワロタ
圧倒的ミスだな
まあまた書いてくれると嬉しい
100
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/10/08(木) 03:39:52.71 ID:fNsJWhhl0
乙
欲言えば小野寺サイドも何かしらほしかったな
微妙にフラグ立ってたようにも見えたし
101
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/11/15(日) 05:51:43.59 ID:1ftCNUzv0
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