過去ログ - 鳥海「月が綺麗ですね」 / 木曾「砂浜の落書きだ」【艦これ】
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5: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/09/22(火) 12:49:54.76 ID:DIns0e8w0



もっと頼って甘えてほしい。

軍医の世話になった折に鳥海がそう言ってくれたことがある。

それから三ヶ月が過ぎていた。

季節が一つ移り変わるように俺も鳥海を意識できるようになっていた。

心の奥にある怯え以上に、同じ時間をもっと共有したいという意識が膨らんでいた。

それは木曾を一度喪ってから初めて誰かに抱いた強い衝動でもあった。

「今日のお仕事はこれで全部ですね」

書類の仕分けを終えた鳥海が笑いかけてきた。

壁に掛かった時計は午後の四時を指し示している。

鳥海の秘書艦としての仕事振りはかなり早いので定時前に仕事が終わることも多い。

そうなると残り時間を隣の私室から飲み物を持ち込んで雑談したり読書して過ごすようになる。

それでも鳥海が秘書艦に就いてからしばらくはそこまで仕事が早いとは思わなかったし、実際に早くなかった。

この空き時間を作るために早く仕事をこなしてるらしいと気づいたのは最近のことだ。

では何故この時間を作ろうとしているかを考えると……自制と自惚れが入り混じってしまう。

なんにせよ今日もつつがなく日課を終えると、余暇でも過ごすような寛いだ時間になった。

鳥海は立ち上がると窓のカーテンを閉めに行く。じきに西日が差し込んでくるからだ。





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