23:名無しNIPPER[saga]
2015/09/25(金) 16:33:04.17 ID:Q563kvcFo
「ただいま」
鍵が掛かった玄関を開けて家に入ると案の定電気がついていて、
妹の靴も転がっていた。きっちりと揃えられた僕のより幾分か小さい靴。
そういう気が回るのに、と思うが。異常者ほどそういう神経質な面があるという話も聞いた。
シンと静まった家の中をくたくたとふぬけて歩きながら部屋に戻る。
僕の妹は基本的に家では大人しい。スイッチがオフに入ってるというよりは、
PCで言うところのスタンバイモード。誰かがマウスにでもキーボードにでも
少しでも触れれば即座に起動する感じ、あぁいつも通りだった。
「……へこむ」
理由はナイフの所為だ。
盗られるのが嫌なら学校なんかに持ち込むな、
目を離すなと言われるのが目に見えるけれど。
何分性分、性分? なんか違うな、習慣、かな?
とにかくなってしまっているのだから仕方ない。
今朝の僕はナイフな気分だったのだ。
「寝よう」
鬱屈とした気分を抱えて制服のままベッドに横になる。
目を瞑るとするすると夢の世界に旅立つことができた。
儚い。
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