過去ログ - 【SAO】アインクラッドでおっかなびっくり生きる 20 【安価】
1- 20
224: ◆GVCfHyzjmtRo[saga]
2015/10/20(火) 01:09:27.60 ID:vtikXOHKo

>>223 4 重槍


クリアするために必要な条件――行くべき目的地や用意すべきアイテムなどが事前に解っていれば楽なのだが、

キリトに情報をシェアさせて貰ったクエスト、つまりキリト達が午前中にクリアした2件のクエストは、

『この親不孝者が!』と『暗がりから忍び寄る脅威』であって、残念ながら今俺達が受けている『得難い毛皮』ではない。

つまり自力で調査し、クリアに漕ぎつけねばならない。

【製作に必要な毛皮を仕入れに出かけた人族の仲間が帰ってこない】状況で、

『森まで様子を見てきて欲しい』という依頼だったのだから、この《ひだまりの森》のどこかに何かがある可能性が高い。

マサムネ「依頼者は森だと思っていたけど実は全然違う場所だった、なんて事もありえるけどね」

アーテル「そうなのか」

マサムネ「MMORPGって大人数で遊ぶしネットで簡単に答えを共有出来るから、その分難易度を高くする事もあるみたい」

ゲームそのものにはさして興味が無かったのでうろ覚えなのだが、一応クエストの話や演出、設定等を受け持つ部署があった気がする。

少なくとも全てのクエスト内容まで全て無作為底浅陰気根暗エロもやしが作ったという訳では無いだろうから、

その場合スタッフ達は命がけのゲームになるなどとは夢にも思わずに難易度調整している可能性が極めて高い。

まあ何が楽しいのかもやし自身プレイヤーとして遊んでいるのだから、少なくともクリア不可能という事は有るまいが。

マサムネ「まあ、何かあるとしても他のクエとは違う場所になるんじゃないかな」

アーテル「なるほど、一理ある」

『痣は三度物語る』で闇トロールと戦った辺りや『命の匙加減』で向かう隣町へのルート付近、

キリトから聞いた『この親不孝者が!』と『暗がりから忍び寄る脅威』で向かう事になる座標付近も避けて探索してみるか。

などと探索するルートを検討しながら周囲を確認していたら、真っ白い、狼か野犬の様なモンスターが30m程離れた場所に佇んでいる事に気付いた。

《索敵》スキルの接近警報機能が働かなかった辺りから察するに、元々そこに居て動いていない……と言う所だろうか。

レーダー機能上ではNPCの様だが、広義ではモンスターもNPCなのだった。

念の為によくよく目を凝らすと、その頭上に小さな金色の表示が浮いているように見える。

ここからでは【!】か【?】かは判別出来ないが、クエストに関係している可能性が高い。

もっと良く観察する必要があると思い歩み寄ろうとしたら逃げられた。

このクエストの内容に護衛、つまりNPCを守ることが含まれていて、あの白犬もどきがその護衛対象だった場合、

あの白犬もどきのHPがゼロになったらクエスト失敗かもしれないという主旨の注意をマサムネから受けて、

先回りして襲い掛かってくるタイプのモンスターを排除せねばならんのかと2人を抱えて全力で追いかけたのだが、

白犬もどきは俺達の心配なんぞお構い無しに襲い掛かってくるタイプのモンスター群れを真っ直ぐ突っ切って走り続けた。

白犬もどきが周囲のモンスターに襲われなかったのは正直非常に助かったが、

それらのモンスターと戦闘していて白犬もどきを見失っては困るので俺達は追跡機能の足跡を追わずに迂回せざるを得ない。

幸い移動速度自体はこちらの方がかなり上だった様で戦闘を回避しながらでも見失わずに済んだ。

マサムネ「傍からだと必死に逃げている動物を凄いスピードで追い駆けている悪者に見えるかもね……」

それはまあ、そう見えるだろうな……事実そんな感じなので否定できん。

そんな調子で走り続けること数分、漸く足を止めた白犬もどきの足元には金属製の柄を持つ重そうな槍があった。

《索敵》スキルのレーダー機能上では、そのすぐ側にNPCかモンスターを示す光点があるのだが……その姿は見当たらない。

白犬もどき――――Wandering White Wolfという名称だったので犬ではなく狼だった様だが、

その白犬もどきが舌を出して激しく呼吸をしているのを見て慌てさせすぎたかと少々反省した時だった。

「そ、そこにどなたかいらっしゃいますか!?」

地面から若い男性と思しき声がした。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1286.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice