過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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553: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/11/14(土) 01:20:42.99 ID:H2DFSvqUo



 応急処置のおかげか。それともすでに近づいている死への適応か。
 ともかく、もはや痛みは消え去っていた。
 腹部は熱を持った状態から、今や凍り付きそうな寒ささえ感じる。相変わらず冷や汗が止まらない。
 だが先ほどより楽になっているのは確かだった。
 おかげでタイムマシンのあった部屋から、もう1つの──厳重に管理されている部屋へと移動するのにはそこまで苦労しなかった。
 体はだるくて今すぐにでも横になって目を閉じてやりたいのはやまやまだが、生憎とまだ成したいことがあった。
 俺は身体を丸めながら足を引きずるように通路を歩き、ロックされた扉の前に立ち尽くす。そしていつもの手はずで扉のロックを解除した。
 扉は自動的に開き、中の部屋の闇を映し出す。
 6畳ほどの手狭な倉庫のようなその部屋に照明は付いておらず、薄暗い。
 目の前には、暗い部屋の中でぼんやりとかすかに光を放つ1台の大型の機械。
 人の胸の高さくらいあり、横の長さは2メートルをゆうに超えている。
 長方形の無機質な機械のそれはまるで──

──棺桶のようだった。


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