過去ログ - ?「咲が好きなのは私!」咲「ふえ?」
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263:名無しNIPPER[sage]
2016/01/26(火) 10:17:40.27 ID:0Ojuqll6O
幾らかの苦労の末に出来上がったお雑煮と即席のおせち料理。それらを重箱に詰め、龍門渕の伝手で手に入れた高性能な台車で運ぶ。

「ネリーちゃんまたちょっと上達したね」

「ふふん、私にかかればこの程度造作もないよ」

「そこまでは言ってないからね。調子に乗らないで」

「う……わかりました」

そんなやりとりを交わしながら運んでいると。この建物の入り口にほど近い通路の辺りでばたばたと駆け込んでくる誰かの姿が見えた。

あれはたしか……白糸台の弘世スミレだ。

「菫さん?」

「急がなければ……うん? ああ、咲ちゃんにネリーじゃないか」

こんにちは。互いに挨拶を交わしとりあえずその場で足を止めて向かい合う。

「少し来るのが遅れてしまってね。今からでも入って大丈夫だろうか?」

「ちょうどよかった。今から皆さんにこれを振る舞おうと思ってたんです」

弘世は台車に乗った料理を見て「おお」と感嘆した後、嬉しそうに頬を緩ませた。

「これはすごいな。君たちが作ったのか?」

「その通り。ありがたく頂くように」

目を輝かせんばかりの顔つきで尋ねてくる彼女だったが、ネリーが胸を張り得意げに言うとなぜか途端に顔を曇らせる。

「ええ……とそちらのネリーも手伝ったのかな?」

そして反撃でも警戒するボクサーのように慎重そうにうかがいながら言う。

「そうですよ。ネリーちゃんも手伝ってくれたんです」

「そ、そうか。それは……うん、いい事だな」

控えめながらも可憐な笑みで口にするうれしそうなサキにぎこちなく返す弘世。

会話の合間を縫って身体ごとネリーに顔を近づけてくる。



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