過去ログ - モバP「ミッドナイト・ランナー」【モバマスSS】
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20:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:27:51.27 ID:/tpXNcaA0


 全ての点検と整備を終え、留美は言った。

「車は生きてるのよ」
以下略



21:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:30:13.98 ID:/tpXNcaA0
3.


 次の土曜日から、ヘレンは湾岸に行く事を止めた。まずは、テスタロッサの本来の性能に戻す為に、テストをしなければならないからだ。

以下略



22:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:31:43.23 ID:/tpXNcaA0

 そして、谷田部ジャンクションで一旦降りる。今度は東京へ戻る復路だ。


 高速道路に、他の車の気配は無い。街灯が、延々と道の先を照らしている。
以下略



23:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:33:10.09 ID:/tpXNcaA0


 留美は自動販売機で買ったポカリスエットを、ヘレンに渡した。

「ありがと……」
以下略



24:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:34:36.28 ID:/tpXNcaA0


 翌日。どうにか仕事を終わらせて、拓海が整備工場に着く頃には、完全に営業時間を過ぎていた。もっとも、テスタロッサの整備自体は営業時間外に行うので、あまり問題にはならない。

「すいません、遅くなりました」
以下略



25:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:36:22.53 ID:/tpXNcaA0


「湾岸線で最高速を出す事は、単純に馬力が有ればいい訳じゃないのよ。

 パワーを上げれば、それだけ他の部分の負担が大きくなるの。ミッションやクラッチ、デフにドライブシャフト。パワーを路面に伝える為の駆動系が、馬力に負けてしまえば壊れてしまう。それでは、馬力を上げる意味が無いでしょう。
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26:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:38:07.98 ID:/tpXNcaA0


「……嫌に決まってるわ。フェラーリじゃなきゃ、意味が無いのよ」

 ヘレンは、啖呵を切った。
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27:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:39:18.60 ID:/tpXNcaA0


「……父親は、何時かフェラーリで大陸を駆け抜ける事を夢見てた。その夢は、永遠に叶う事は無くなってしまったのだけれどね……」

「……そう」
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28:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:40:56.20 ID:/tpXNcaA0


 それから、三人でテスタロッサのモディファイが日々が開始された。テスタロッサは裏の廃車置き場の隅に、シートをかぶせて保管した。

 毎日、営業時間が終る夜7時に集まって食事してから、深夜近くまで作業をする。
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29:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:43:40.88 ID:/tpXNcaA0


 水平対向12気筒のティーポF113Bユニットは、ボッシュ製KEジェトロニックの機械式インジェクションによって燃料を噴射している。機構自体は、80年代の車両として比較的オーソドックスだと言える。

 まずは点火系を一新。ディストリビューターとイグニッションコイルの交換、及びプラグコードの強化。イタリア製のマレリの純正新品も検討に入れたが、これだけで約30万円にも上ったため、アメリカ製のOEM品で我慢した。ただ、それでも20万円近くした。プラグはNGKの7番を12本揃えて、エアーエレメントは純正新品。
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30:carP[saga]
2015/09/27(日) 22:48:26.41 ID:/tpXNcaA0


 二度目の常盤自動車道。前を走るテスタロッサを、後ろからソアラで追う。
 12気筒の咆哮は、以前よりも力強く聞こえた気がした。

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