過去ログ - 【ごちうさ あんこSS】あんこ、逃避行の果てに……
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◆AkH/4.EZSk
[saga]
2015/09/30(水) 20:02:45.91 ID:/uWmT9k+0
男「この部屋を使うといい」
あんこたちの連れてこられた部屋は狭くガランとした部屋であった。
室内に有る物はといえば筋トレ用の器具が数点と木刀や杖が何本か転がっているだけである。
男「まあ少々汗臭い部屋かもしれないが屋根裏よりはマシだろ?」
あんこ「うん。小汚い部屋でボクには全然相応しくないけど我慢してあげるよ」
男「ビキ」
あんこ「それじゃあ早くごはんを用意してくれないかな?ボクもティッピーも仔供たちもお腹がペコペコなんだ」
男「……ああ。少し待ってろ」
男はティッピーと仔ウサギたちも部屋へと放してから、そう言いその場を後にした。
あんこ「ティッピー・・・やっと落ち着いて子育てが出来る場所を手に入れたね」
ティッピー「ええ。さすがよあんこ」
あんこ「あとはこの仔たちをボクみたいな立派なウサギへ育てれば、きっとチノもボクたちを認めてくれるはずさ」
ティッピー「ごめんなさいね。ワタシの飼い主が分からず屋なせいで」
あんこ「ううん。ティッピーのせいじゃないよ」
あんこはティッピーにじゃれ付き、やっと得た我が家にはしゃぐ仔供たちを微笑ましく眺めた。
その後は男の用意した食事を皆で仲良く頬張り、汚れた身体も綺麗にしてもらった。
きっと男も自分たちの世話が出来て幸せに違いない。
そしてその日は愛する家族と一緒に寝床の中で身を寄せ合いながら、穏やかな表情を浮かべて眠りにつくのであった。
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