過去ログ - 女勇者「勇者よりも、お姫様になりたかった」
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◆WnJdwN8j0.
[saga]
2015/10/01(木) 19:17:14.30 ID:18qZdrt60
心に決めた…とまでは言わないが、想いを寄せていた相手ならいた。
だけど――
王子『愛しています、姫様』
王子『貴方がわずかにでも、私に気持ちを抱いて下さるのなら、私はどの様な障害も取り払ってみせます』
自分の一方的な気持ちだった。
相手は自分を見ていない。これからも、ずっと…――。
精霊「それなら仕方ないよね。嫌なものを無理にするのもやだし…」
勇者「…いいよ!」
精霊「へ?」
勇者「しよう、儀式。いいよ、心に決めた相手もいないし」
精霊「でもさっき……」
勇者「いいからっ!」
精霊「っ!」
勇者は精霊に覆いかぶさるように体を近づける。
一旦深呼吸し、精霊の頭に手を回す。
勇者(どうせ、取っておいたって……)
――恋愛なんて、自分には無縁だから
勇者「んっ――」
精霊「――」
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