過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―2―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2015/11/09(月) 23:34:37.03 ID:0qsaEvmS0
「リリス、もうふざけないの、だから機嫌直してなの………。んっ、すごい、すごいの、とってもおっきなお月様なの」
「……そうですね」
空に浮かぶ月の姿に心奪われる姿に、ピエリは儚さのようなものを感じた。
どこかに行ってしまうような、そんな不安を覚えてしまった瞬間、その手は静かにリリスを後ろから捕まえ、抱き寄せる。
「……リーリス!」
「え、ピエリさん。わぷっ……」
突然抱き寄せられて、二人同時に湯の中に沈む。ピエリが下でリリスが上。後ろから抱きかかえられた姿勢で見あげる月はとてもきれいで美しく、それを一緒に眺めていられることにピエリは喜びを含んだ笑みを浮かべる。
「こうやってお月様を見るのも悪くないの。リリスはピエリの体にすっぽり収まって、抱き心地とってもいいの!」
「そうですね。こういうことなら、私大歓迎なんですけどね」
そう語るリリスから未だに漂う儚い印象に、蓋をするようにピエリは言葉を並べる。
「リリス、今度リボン買ってあげる、ピエリのお気に入りなの。リリスにも似合うはずなの。ピエリとリリスの仲良しの証にもなるの」
そう言っているピエリの手は少しだけ震えていて、その理由をリリスは察した。
自身が死にかけた時の事を思い出して、その時にピエリがした顔を思い出したら自然と手が動いた。
「大丈夫ですよ、ピエリさん」
「リリス?」
優しく手を重ねる。静かに重ねた手、ピエリの震えを包み込むように。
「ピエリさんに助けてもらったのに、そんな簡単に死ぬわけありませんよ。ピエリさんにはまだ御返しもできてませんから」
「……お返しなんていらないの」
「?」
「ピエリ、リリスが生きていてくれればいいの。それ以外何も要らないの」
静かに重なった手は静かに離れて、リリスを抱きしめるものに変わる。密着した二人の体、でもそこに先ほどのようなものはなかった。
「リリスの体温かいの。あのとき、とっても冷たかったの……怖かったの」
「……ピエリさん。ごめんなさい、心配かけちゃったみたいで」
「いいの、リリスが生きていてくれるなら、ピエリそれだけでうれしいの。だから……」
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