過去ログ - 二宮飛鳥「魔法にかかったボクは」
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8: ◆C2VTzcV58A[saga]
2015/10/03(土) 02:26:18.10 ID:FpM9L6dM0
今日は午前中にレッスン、午後からは撮影の仕事というスケジュール。
ベテランのトレーナーに他のアイドル達とともにしごかれ、なんとか午前の時間を終えた。
体力のあまりないボクは息も絶え絶えだったが、ダンスが得意な梨沙はまだまだ平気そうだった。なんとも羨ましい限りだ。
「……か。飛鳥、聞いてるか?」
「あ……すまない。少し考え事をしていた」
そして今、撮影現場にPと二人で来ている。もうすぐ予定の時刻になるので、カメラマンの人がやって来るはずだ。
「普段通りにやってくれたらいいからな」
「あぁ」
なんて、簡単に返事をするけれど。
正直な話、こういったアイドルの仕事の直前にはいつも身体が硬くなってしまう。
特に今日のような、ボク以外に事務所のアイドルがいない場合はなおさらだ。
デビューして半年以上経過し、それなりに仕事の数をこなしてきたが、いつまで経っても慣れる気配はない。
自分が小心者だということを、この歳になってようやく自覚している。
「キミがボクに期待をかけてくれる限り、ボクはそれに応えるさ」
だというのに、口から突いて出るのはいつもの調子を装った言葉ばかり。こんな時に強がってしまうのは、思春期特有の現象なのか、はたまたボクが特別愚かなのか。
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