過去ログ - 杏「きっと流した汗は」泰葉「美しい」
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:10:23.23 ID:ZeFr44Y10
これ以上なく嫌みったらしく泰葉ちゃんが言ってくる。
泰葉ちゃんってこんなキャラだったっけ?
しかし、ここまで言われたら流石の私でも腹が立ってくる。
そうだ。負けたって最悪引退なんだ。いつもアイドル辞めたいって言ってるじゃないか。
以下略
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:11:48.95 ID:ZeFr44Y10
雨は大分弱くなった、でもまだ降り続いてる。めんどくさいけど事務所に来た。何でもプロデューサーが話があるみたいだ。
「聞いたぞ、杏。泰葉にライブバトルの場を整えてくれって言われたんだが本当にやるのか?」
以下略
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:12:53.05 ID:ZeFr44Y10
「もう一度聞くけど本当にやるのか?」
「やるよ。どうして?」
「いや、な。今やっても杏が勝てるとは…」
以下略
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:14:26.31 ID:ZeFr44Y10
その日、私はレッスンを受けに行った。ただそれだけのことなのにひどく騒がれた。
私が時間通りに、いや時間より前に来てストレッチしていることがルキトレさんに驚かれた。
「せっかく雨がやんだのにまたふっちゃうかもしれませんね」
以下略
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:16:53.15 ID:ZeFr44Y10
「杏、頑張るから勝つ方法を教えてほしいんだ」
「本当にどうしたのでしょうか?」
ルキトレさんが少し冷や汗をかいている。
以下略
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:18:04.51 ID:ZeFr44Y10
「はい、これで今日のレッスンは終わりです」
「お疲れ様でした…」
連日のレッスンはニートアイドルと呼ばれた私の体はボロボロだった。
以下略
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:18:45.29 ID:ZeFr44Y10
「最近杏さん真面目にレッスン受けているみたいですね、何か心境の変化でもあったんですか?」
軽いステップを踏みながら話しかけてくる。素直に凄いと思った。
「いや、ライブバトル申し込まれてさ、負けたら引退なんだよ。」
以下略
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:
◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:19:19.10 ID:ZeFr44Y10
「なんで?」
「泰葉さんとプロデューサーさんは付き合いが長いってことは知ってますよね?」
「知ってるよ、確かプロデューサーが初めて担当したアイドルだっけ?」
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:19:58.64 ID:ZeFr44Y10
「でも、勝負は勝負だ。杏のアイドル生活、もとい印税生活がかかってるからね」
「杏さんもぶれないですね」
「ドヤッ」
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:22:38.46 ID:ZeFr44Y10
そこからある程度が経っただろう。
ルキトレさんの試験を受けて合格。
「次はトレ姉さんのところでレッスンですね」
以下略
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:23:31.02 ID:ZeFr44Y10
次の日、指定の時間にレッスンルームに行くとべテトレさんが待っていた。
泰葉ちゃんといい、ルキトレさんといいみんな仕事早いな。
「ルキから大体のことは聞いている。これまでとはレベルが違うぞ。本気なのか?」
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:25:09.81 ID:ZeFr44Y10
「なら、杏もマストレさんのレッスンを…」
「その必要はない。双葉、お前は悔しいが他の子はない才能がある。今までは宝の持ち腐れだった。しかし、今は違う」
あれだけ嫌っていた才能という言葉。それに今助けられるのだ。
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:25:53.37 ID:ZeFr44Y10
「マス姉さんがたまにやるスペシャルモードやヘルモードがあるだろ」
「ああ、噂には聞いたことがある…」
べテトレさんがニヤリと笑った。
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:27:25.75 ID:ZeFr44Y10
そしてやってきたライブバトル当日。
天気は晴れ。絶好のライブ日和。干からびそうなぐらいだ。
今までの日々はまるで地獄としか例えられない日々だった。
体力をつけるための走りこみ10時間ではないが2時間は走らされた。
他にも筋トレなどの地味なものから。
以下略
22
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:29:17.29 ID:ZeFr44Y10
ライブバトルはお互いに一曲だけ先攻と後攻で披露する、今回は泰葉ちゃんが先攻で私は後攻。
さあ、始まった。泰葉ちゃんが歌うのは落ち着いた曲。
「聴いてください。『ファイト』」
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:29:59.14 ID:ZeFr44Y10
わかった。ありがとう。受け取ったよ。
だから…聴いて私の曲私だけの曲!
「『あんずのうた』!」
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:31:18.13 ID:ZeFr44Y10
全力を出し尽くした今回のライブバトル。
結果は…私の負け。
ああ、せっかく楽しめると思ったのにな。そんな矢先に引退か。
でも仕方ないよな。今まで怠けていたつけだよ。
いつもやめたがっていたじゃないか。自業自得。
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:32:35.59 ID:ZeFr44Y10
「大丈夫ですか?」
泰葉ちゃんが入ってくる。こうなってるのは泰葉ちゃんのせいだよ。
そう思ったけど違う、自分でまいた種だ。八つ当たりになってしまう。
精一杯強がる。まあ顔はぐしゃぐしゃだし声も泣き声だしまったく取り繕えてないけどさ。
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26
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:33:36.56 ID:ZeFr44Y10
そのあと、嫌味を思いっきり込めて言う。多分効かないんだろうな。
「本当に泰葉ちゃんは強かだね」
「はい。この業界にいれば強かにもなります」
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27
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:34:36.64 ID:ZeFr44Y10
杏が落ち着くまで泰葉ちゃんはそばにいてくれた。
ふう、ふう。もう平気。言いたかったことを言おう。
「あのさ、泰葉ちゃん」
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28
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◆foQczOBlAI
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2015/10/12(月) 01:38:46.48 ID:ZeFr44Y10
以上で終わりです。
杏も泰葉も幸子も芸能界を生き抜くための強かさを持ってる思います。
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