過去ログ - 提督「龍驤は小さいよなぁ」龍驤「あ?」
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171: ◆kquYBfBssLZl[saga]
2016/07/18(月) 11:20:33.74 ID:QIRxfVJLO
熱くて柔らかいものが、唇に触れる。
呼吸が止まる。
心臓が止まる。
時間が止まる。
世界中の何もかもが止まって、意識がその熱に集中する。
名残惜しそうに離れるそれは、彼の唇。
彼の顔が目の前にあって、その真剣な眼差しに射抜かれて、胸の中心が引き絞られる。
この二日間で幾度も感じたそれではなく、温かく、優しい感情。
二度目の口付け。
思わず、身体が強張る。
彼の瞼は閉じられることはなく、こちらの反応を堪能しているようにも見える。

「怖い?」

三度目の口付けを交わして、彼の硬い指先が目尻に触れる。
濡れた感触に、自身の視界が潤んでいることにようやく気付いた。
彼の表情に、少しだけ不安が宿る。
よく見れば、耳が赤い。

「幸せだから」

彼の頬を両手で包みこんで、彼を引き寄せて、今度は自分から。
長く、長く、離さないように。
愛おしさをそのまま伝えるために、優しく、柔らかく、温かく、熱く、強く、唇を押し付けて。
唇から全身に彼の熱が伝わって、心地良い。
苦しくなって、唇を離す。
軽く息切れするのを見て、彼が笑う。

「鼻で息すれば、苦しくないよ」

「……息当たるやん」

嘘、思いつかなかっただけ。
でも、なんだか自身より余裕な彼に負けたくなくて、そっぽを向く。

「んっ!?」

その隙をついて、首筋に熱。
小さな音を立てて、彼の唇が吸い付く。



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